capcut pcはどれを選ぶか|入れる版とブラウザ版の分け方
「capcut pc」で調べると、ダウンロードのボタンにはすぐ着きます。詰まるのはその次です。パソコンに入れるデスクトップ版と、ブラウザーで開くオンライン版が両方あり、この2つは同じものではありません。選び方を外すと、入れなくてよかったソフトを入れることになるか、20枚のタブと同じ列で動画編集を始めることになります。この記事は、その分かれ道に必要な材料だけを並べます。
デスクトップ版が動く条件
公式のデスクトップ版のページには、対応するOSが書かれています。Windowsは7以降で、Windows 10が推奨。Macは10.14以降です。よくあるご質問の欄には次のように記載されています。
CapCutデスクトップは以下と互換性があります。 Windows 7以降(Windows 10推奨) macOS 10.14以降 出典: capcut.com
この下限は低い設定です。macOS 10.14は2018年に出た版で、これを満たさないMacは、そもそも動画編集そのものが苦しい年代の機械です。Windows 7が下限という点も同じ方向を向いています。つまり「動く機械かどうか」で悩む人はほとんどいません。
デスクトップ版の機能として挙げられているのは、キーフレームとグラフによる細かい動きの調整、カラーホイールと自動調整による色の補正、被写体や台詞や人物を手がかりに素材を探す検索、動画と音声からの字幕の自動生成です。さらに、別の端末からスペース内のプロジェクトに入って編集を続けられる仕組みも案内されています。ここが後の判断に効いてきます。プロジェクトが機械の中だけに閉じていないなら、ブラウザー側の版にも出番が生まれます。
オンライン版が正解になる3つの場面
同じサイトには、何も入れずにブラウザーで開くオンライン版があります。これを「入れられないときの代わり」と考えると、選択を間違えます。次の3つの場面では、オンライン版のほうが素直です。
ひとつは、会社や学校が管理しているパソコンです。ソフトの導入が制限されている環境は珍しくなく、これは好みでどうにかなる話ではありません。ふたつめは、借りている機械や共用の機械です。編集ソフトとログイン済みのアカウントを置いて帰るのは、筋が悪い置き方になります。
3つめが見落とされやすい場面です。作業のほとんどが短い編集で終わる場合です。素材を切って、字幕を付けて、書き出す。ここまでが数分で終わる用途なら、大きなソフトを起こす時間のほうが長くなります。
一方で、オンライン版が負う条件もはっきりしています。Windowsでの導入手順を解説したページには、導入後の扱いについてこう書かれています。
正しくインストールしたら、パソコンやデスクトップ上でCapCutのすべての基本的および高度な機能を体験することができます。ここでは、CapCut Windowsの使い方やダウンロード方法を学びましょう。 出典: capcut.com
高度な機能を全部使う前提が置かれているのは、入れた版のほうです。ここを踏まえると、長い尺と重い効果はデスクトップ版、短い編集はブラウザー、という線引きが引けます。
書き出しがどこで走るかで違いが出る
2つの版の違いは、1本の書き出しを追うと分かります。
入れた版では、素材はパソコンの中にあり、タイムラインも手元で組まれ、書き出しはその機械の処理能力を使います。終わるまでの時間は機械の性能で決まります。
ブラウザー側では、素材はサービス側に届いている必要があり、書き出しは通信の速さにも左右されます。30秒の素材に字幕を足す程度なら差は見えません。20分の尺で層を重ねた編集になると、ここが全部になります。
この違いから、習慣として決めておくとよいことが2つ出てきます。素材のアップロードは編集を始める前にまとめて済ませることです。編集の途中で止まると、ソフトの不具合のように見えます。もうひとつは、組み終わったら閉じる前に書き出すことです。タイムラインが完成していることと、ファイルができていることは別です。
保存先の話も付いてきます。プロジェクトがサービス側にあると、別の端末から続きを開けます。これは実際に便利な作りですが、完成物がフォルダーではなくアカウントの中にある状態でもあります。プロジェクトが終わったあとも要るものは、書き出して自分の置き場に移す一手が要ります。
ブラウザーのタブで編集するときに効くのはキーボード
動画編集は、ほとんどの操作を単独のキーに割り当てます。再生と停止はスペース。取り消しは繰り返し使います。保存は癖で押します。
ブラウザーにも同じキーへの割り当てがあります。タブを閉じる、新しいタブを開く、ページを保存する、番号でタブを切り替える。編集の画面は必要なキーの大半を自分で受け取りますが、外側の層はブラウザーが持ち続けます。事故が起きるのはこの外側です。
失われるのは、多くの場合データではありません。プロジェクトはアカウント側にあるので、閉じても消えません。壊れるのは作業の流れです。細かく詰めている途中でタブが閉じると、読み込みを待ち、再生位置を探し直し、直前まで頭の中にあった段取りを組み直すことになります。これが何度か起きると、ブラウザー版は使い物にならないという結論に落ち着きます。実際の原因はタブバーにあります。
パソコンで開く3つの道を並べる
| 道 | 導入 | キーボードの共有 | 専用のアイコン | 向く用途 |
|---|---|---|---|---|
| デスクトップ版 | 要る | 無い | ある | 長い尺、重い効果、手元の素材 |
| ブラウザーのタブ | 要らない | ある | 無い | 単発の短い編集 |
| サイトをアプリにする道具で作った窓 | 編集ソフトの導入は要らない | 隣のタブが無い | ある | 管理された機械での短い編集の繰り返し |
3行目について補います。サイトをアプリにする道具は、入れてあるブラウザーのエンジンを1つのURLに向け、タブバーとアドレスバーを隠して、独立したウィンドウとアイコンを与えます。中で動いている編集の画面はブラウザー版とまったく同じものです。変わるのは枠だけです。
これはデスクトップ版の代わりではありません。ブラウザーのタブの代わりです。そしてタブと比べるなら、編集中に効く点では負ける要素がありません。
ウィンドウごとにログインが分かれることの意味
この種の道具は、アプリごとに別のプロファイルを持たせます。効いてくる場面は3つあります。
共用のパソコンで、使う人ごとにログインし直す手順が要らなくなります。普段のブラウザーのクッキーを別の理由で消しても、編集用のログインは落ちません。そして、取引先ごとにアカウントを分けている場合に、2つを同時に開いたままにできます。ひとつのブラウザーのプロファイルではこれができません。
素材に関わる権限も同じ扱いです。ナレーションを録るためのマイクの許可や、カメラの許可は、プロファイル単位で聞かれます。新しい窓では最初の1回だけ聞かれ、そのあとはその窓が答えを覚えます。ほかのサイトと共有されません。
エンジンは窓ごとに選べます。Chrome、Brave、Edge、Chromium、Vivaldi、Operaが選択肢に並び、入れてあるブラウザーへの参照として作られるので、ブラウザーを更新すると窓の側も付いてきます。この点は古い世代の道具との違いです。エンジンを固定したまま置いておくと、数年で描画が崩れ始めます。窓ごとの設定の位置は使い方ガイドに整理されています。
注意も1つあります。この種の窓にはChromeウェブストアの拡張を入れられますが、動画編集の窓は入れない場所です。ページに介入する拡張は処理を食い、いちばん食われたくない操作がそこにあります。この窓だけは拡張を入れない、という決め方が無難です。
両方を併用する段取り
現実には、どちらか一方に決める必要はありません。プロジェクトが別の端末から開ける作りになっているので、重い作業と軽い作業を版で分けるのが素直な使い方になります。
分け方の目安は尺と素材の重さです。数分を超える尺、層が5つ以上になる編集、手元にある大きな素材を扱う作業は入れた版へ回します。反対に、できている動画に字幕を足す、縦横比を変えて別の投稿用に出し直す、冒頭を数秒だけ切る、といった作業はブラウザー側で終わります。
併用で気を付ける点は1つだけです。同じプロジェクトを2つの版で同時に開かないことです。どちらの操作が最後に残るかが読めなくなり、あとから直すほうが手間になります。片方を閉じてから、もう片方を開く。この順番を守れば併用は問題になりません。
もう1つ、併用を前提にするなら、素材の置き場を先に決めておくと後が楽になります。サービス側に上げた素材と、手元のフォルダーにある素材が二重になると、どちらが最新か分からない状態が生まれます。手元を正として、サービス側には編集に要る分だけ上げる。この方向を決めておけば、書き出したファイルの行き先も自然に決まります。
導入の前に確かめる2つの条件
デスクトップ版を入れる側に寄せる場合、対応OSのほかに見ておく条件が2つあります。
1つはディスクの空きです。編集ソフトは本体の容量だけでなく、作業中の一時ファイルと書き出し先の空きを要求します。素材が手元にある前提の版なので、素材と一時ファイルと完成品の3つ分が同じディスクに乗ります。空きが少ない機械では、書き出しの最後で止まります。
2つめは、そのパソコンが自分の裁量で変えられる機械かどうかです。会社や学校の管理下にある機械では、導入そのものが止められるほか、入れられたとしても更新のたびに管理者の許可が要る形になることがあります。この場合は最初からブラウザー側に寄せたほうが、途中で行き止まりに当たりません。
この2つを先に見ておくと、どちらの版を主に使うかが自然に決まります。そして主に使う側が決まってから、窓の置き方を考える順番になります。
どのサイトを窓にするかの線引き
1つ作ると、次も作りたくなります。そこが落とし穴です。アイコンで埋まったDockは、タブで埋まったブラウザーを別の場所に移しただけになります。
基準は2つの掛け算で決まります。開く回数と、開いているあいだに要る集中の度合いです。両方が要ります。何度も開くが一瞬しか見ないもの、たとえば検索や辞書はブラウザーのままで足ります。開く回数は少なくても、開いているあいだキーボードと画面を全部使うものは、窓にする価値があります。
動画編集はこの2つめの典型です。音声の編集、デザインの道具、長文を書く環境、本番に触る管理画面も同じ側です。どれもキーボードを占有し、どれも隣のタブで台無しになります。
この基準を素直に当てると、窓は3つか4つに収まります。この種の道具の無料の範囲が、機能ではなく個数で区切られているのはそのためです。無料で作れるのは3個までで、機能の制限はありません。個数の上限を外す側は買い切りで、月々の支払いではありません。必要なmacOSは12以降で、編集ソフト側の下限より高い点は先に見ておく箇所です。金額と条件は料金に出ています。
手で作る前に、プリセットを見ておくと早く済みます。300以上のプリセットからすぐ作れる形なので、よく使われているサービスはアイコンとURLが入った状態で並んでいます。何が用意されているかは対応サービス一覧で確かめられます。無い場合もURLを直接入れれば1分ほどで作れるので、そこが行き止まりになることはありません。
よくある質問
CapCutのデスクトップ版はどのOSで動きますか?
公式のデスクトップ版のページには、Windows 7以降でWindows 10推奨、macOS 10.14以降と記載されています。下限が低いので、動画編集に使える年代のパソコンならまず条件は満たします。ダウンロードそのものは無料で案内されています。
ブラウザー版とデスクトップ版は同じものですか?
アカウントとプロジェクトは共有されますが、処理の走る場所が違います。入れた版は手元の素材と機械の性能を使い、ブラウザー版は通信とサービス側の処理に寄ります。短い編集では差が見えず、長い尺で層を重ねると差が出ます。
ソフトを入れられない会社のパソコンでも編集できますか?
ブラウザーで開くオンライン版があるので、導入が制限されている環境でも編集は始められます。その場合に残る選択は「どのウィンドウで開くか」だけになり、ほかのタブと同じ列に置くのがいちばん条件の悪い置き方です。
専用の窓にすると保存の仕組みは変わりますか?
変わりません。同じサイトを同じアカウントで開くので、プロジェクトの保存先もそのままです。変わるのはログインがその窓だけのプロファイルに入る点で、普段のブラウザーを消しても別の人が入っても、編集用のログインは影響を受けません。