Chromeリモートデスクトップのマウス操作|効かないとき

「chrome リモート デスクトップ マウス 操作」で調べる人が見ている画面は、だいたい同じところで止まっている。相手の画面は映っているのに、クリックもキー入力も届かない状態だ。これは設定の失敗というより、画面を見せる許可と機械を操作させる許可がmacOSでは別の欄に分かれていることから来ている。ここではGoogleのヘルプに書かれている手順と条件を確かめ、見る順番を決め、そのうえで操作の画面をブラウザのタブから独立させる手順まで並べる。

入口のURLが役割で分かれている

まず入口を間違えていないかを確かめる。Googleのヘルプでは、用途ごとにアドレスが分かれている。自分の機械に後からつなげるようにしておく場合はremotedesktop.google.com/accessを開き、「リモート アクセスの設定」でダウンロードを選んで画面の手順に従う。いっぽう他の人に今この場で見てもらう場合はremotedesktop.google.com/supportを開き、「サポートを受ける」でダウンロードしてから「コードを生成」を選ぶ。

自分の機械につなぐときは、同じremotedesktop.google.com/accessで「アクセス」をクリックし、つなぐ相手の機械を選んでPINを入力し、矢印を選んで接続する。相手を助ける側は、remotedesktop.google.com/supportの「サポートを提供する」に相手から送られたコードを入力して「接続」をクリックする。この4つの道が混ざったまま手順書を読むと、自分の画面に無いボタンを探すことになる。

Googleのヘルプによると、この仕組みはパソコン上ではウェブを介して使う形で、携帯やタブレットから操作する場合だけアプリをダウンロードする。つまりMacの側では、原則としてブラウザの中で完結する。

操作が通らないときに見る順番

症状から当たる順番を決めておくと、やり直しが減る。最初に見るのは、操作される側の機械で許可が済んでいるかだ。Googleのヘルプには、設定の途中で機械のパスワード入力が必要になる場合があり、設定でセキュリティ設定を変更するよう求められる場合もあると書かれている。この案内を飛ばしたまま先へ進むと、つながるところまでは進むのに操作が通らない。

次に通信を見る。Googleのヘルプでは、ウイルス対策のソフトウェアが妨げになる場合があるとして、許可しておく通信が具体的に挙げられている。アウトバウンドのUDP、インバウンドのUDP応答、TCPポート443のHTTPS、そしてTCPとUDPのポート3478のSTUNだ。会社の機械で止まるときは、ここが閉じている場合がある。

3つ目は権限の話だ。Googleのヘルプでは、職場や学校の機械にアクセスしようとしている場合、他の利用者によるアクセスが許可されていない可能性があると案内されている。管理対象のアカウントを使っている場合は、管理者が使用そのものを制御している可能性もある。最後に、ブラウザの版を確かめる。ヘルプには、Chromeを最新のバージョンにしておくよう書かれている。

操作される側がMacのときに何が起きているか

ここが本題になる。macOSは、アプリに何を許すかを項目ごとに分けて管理している。Appleの説明では、アクセシビリティの欄は「アプリがMacを制御するスクリプトやシステムコマンドを実行することを許可します」と定義され、入力監視の欄は「アプリがマウスまたはトラックパッドからの入力を監視し、キーボードで入力する内容を確認することを許可します」と定義されている。画面の側は別で、画面収録とシステムオーディオ録音の欄が担当する。

つまり画面が映ることと、マウスが動くことは、別の欄で決まる。片方だけ許可されていれば、片方だけが動く。実際に同じ症状は質問サイトにも残っている。

ChromeリモートデスクトップでホストであるMacOSにアクセスして画面共有までできたが、マウスやキーボード操作ができない! 出典: qiita.com

欄の場所はAppleが案内している。アップルメニューから「システム設定」を選び、サイドバーで「プライバシーとセキュリティ」をクリックすると、これらの項目が並ぶ。アクセシビリティや入力監視の欄には、リストの下にあるボタンからアプリを追加できる。詳しい一覧はAppleのユーザガイドにまとまっている。許可を切り替えたあとは、アプリを開き直さないと反映されない場合があるので、直らないときは一度終了してから始める。

操作する側で先に知っておく小さな決まり

Googleのヘルプに書かれている決まりのうち、知らないと事故になるものが3つある。

1つ目は終わり方だ。ヘルプでは、終わったらタブを閉じてセッションを停止すると書かれている。オプションから切断を選ぶこともできる。裏を返すと、作業中にタブを間違えて閉じれば、その場でセッションが切れる。長い作業の途中で閉じてしまう事故は、ここから起きる。

2つ目はコードの寿命だ。他の人に自分の機械を見てもらう場合、アクセスコードは1回限り有効で、共有している間は共有を続けるかどうかを確認するメッセージが30分ごとに出る。席を外している間に確認へ答えられないと、そこで止まる。長い作業を任せるなら、答える人を決めておく。

3つ目は後片付けだ。ヘルプでは、一覧から機械を外すときは「リモート接続を無効にする」をクリックし、Macから消すときは「Chrome リモート デスクトップ ホストのアンインストーラ」を探して起動しアンインストールを選ぶ、という手順が案内されている。貸した機械や退職した人の機械を残したままにしないための手順として覚えておく。

共有で相手に渡ることになる範囲

操作が通るようにする話の裏側で、何を渡すことになるのかも確かめておく。Googleのヘルプには、他の人に自分の機械へのリモートアクセスを許可すると、その人はアプリ、ファイル、メール、ドキュメント、履歴のすべての操作を行えるようになると書かれている。部分的に見せる仕組みではないため、画面に出しておく書類を先に片付けておくかどうかは、始める前に決める話になる。

通信そのものは保護されている。ヘルプには、セキュリティ保護のためリモートデスクトップのセッションはすべて暗号化されると書かれている。あわせてGoogleは、機能改善のためネットワークの遅延やセッションの継続期間に関するデータを匿名で収集し保存していることも公開している。会社の決まりで外部に渡る情報を申告する必要がある場合は、この記載が根拠になる。

相手に操作を頼むときは、画面に出ている語をそのまま読み上げる形で案内すると通じやすい。システム設定、プライバシーとセキュリティ、という2つの語だけを先に伝え、そのあとで開く欄の名前を伝える。言い換えを混ぜると、相手は自分の画面に無い言葉を探し始めてしまう。

使い道は遠隔サポートだけではない

この道具を、離れた場所を助けるためだけのものと捉えると、機会を取り落とす。手元にある2台の機械の間でも効く。実際に、そうした使い方の記録が公開されている。

ノートPCをデスクトップのキーボードとマウスで操作したいと思った事ありませんか?また逆にデスクトップPCをノートPCのキーボードとマウスで操作したいと思った事ありませんか?Chromeリモートデスクトップを使えばそれが可能になります(当たり前の話なんですが、「その使い方を思いつくか?思いつかないか?」という話ですね) 出典: nisimura.org

机の上にキーボードを2組並べる余裕がないとき、片方の機械を画面越しに操作すれば、手元の入力機器は1組で足りる。この用途では、つなぐ相手が毎日同じになる。毎日同じ相手につなぐのなら、開き方そのものを整えたほうが効く。

操作の画面をタブから出しておく

毎日開くのに、その画面がブラウザのタブの列に並んでいるのは割に合わない。タブを閉じればセッションが切れる仕組みなので、他のタブと同じ扱いのままにしておく理由がない。

Safariを使っているなら、Appleの説明にある手順でアプリの形にできる。macOS Sonoma 14から、SafariでWebページをWebアプリとして保存できるようになり、Webアプリはブラウザとは切り離して使える。目的のページを開いた状態でメニューバーの「ファイル」から「Dockに追加」を選び、名前を入力して「追加」をクリックする。保存先はホームフォルダの「アプリケーション」フォルダで、DockやSpotlightからも開ける。Appleの説明では、閲覧履歴、Cookie、Webサイトデータ、設定情報はSafariと共有されないため、仕事用のアカウントでログインした状態を普段の調べ物と分けて保てる。

Chromeを使っているなら、Chromeの側に同じ仕組みがある。Chromeのヘルプでは、右上のその他アイコンから「キャスト、保存、共有」を開き、「ページをアプリとしてインストール」を選ぶと案内されている。入れたものはchrome://appsで管理でき、アイコンを右クリックして「起動時に開く」を選べば、Macにログインしたときに自動で開く。ログインする側のアカウントで固定されるので、私用と仕事用のアカウントを行き違える事故も減る。

窓の名前とアイコンを決めておく

窓が増えると、窓どうしの見分けが次の問題になる。Appleの説明では、Webアプリを開いてメニューバーでアプリの名前をクリックし「設定」を選ぶと、アプリケーション名、アプリケーションURL、アイコンの3つを変えられる。URLの欄には「現在開いているページを指定」というボタンがあり、正しいページまで移動してから押せば起点を直せる。

名前は、サービスの名前ではなく、そこで何をしているかで付けると迷わない。自宅から会社の機械につなぐ窓と、家族の機械を助ける窓を2つ持つなら、名前とアイコンを分けておく。Appleの説明では、「ナビゲーションコントロールを表示」で戻るボタンや共有ボタンを出すかどうかも選べる。操作に集中したいなら、これを外すと画面が広くなる。

通知の扱いにも癖がある。Appleの説明では、Dockのアイコンに未読の件数を出すには、サイトからの通知の求めにSafariの中ではなくWebアプリの中で答える必要がある。答えたあとは、システム設定の「通知」の一覧にWebアプリの名前で並ぶ。作った窓が不要になったら、ホームフォルダの「アプリケーション」フォルダからゴミ箱へ移せばよい。

毎日開くサイトのうち、どれを窓にするか

ここまでの話は遠隔操作に限らない。ブラウザのタブに常駐しているもののうち、どれを独立した窓に分けるかという選び方の問題に行き着く。

判断は3つの問いで足りる。1日に3回以上開くか。閉じたときに探し直して困るか。他のサイトとログインを分けたいか。3つのうち2つに当てはまるなら、窓にする価値がある。逆に月に1回しか開かないものを窓にすると、Dockが埋まるだけで得がない。遠隔操作の画面は、タブを閉じると接続が切れるという性質があるぶん、当てはまりやすい側に入る。

同じ性質のサービスがどれくらいあるかは、対応サービス一覧に並ぶ顔ぶれを見ると見当が付く。窓ごとの挙動をどう決めるかは使い方ガイドに、どこまで手が届くかはできることにまとまっている。費用の目安は料金、細かい疑問はよくある質問にある。

窓を1つ作るだけなら、SafariやChromeのメニューで足りる。数が増えて、名前とアイコンと起点のURLをそろえて管理したくなった段で、専用の道具を検討する順番になる。

よくある質問

画面は映るのにマウスとキーボードが効きません。何を確かめればよいですか?

操作される側の機械で、制御を許可する欄を確かめます。Appleの説明では、アクセシビリティの欄はアプリがMacを制御することを許可するもの、入力監視の欄はマウスやトラックパッドからの入力とキー入力を扱うもので、画面収録とは別の項目です。Googleのヘルプにも、設定の途中でセキュリティ設定の変更を求められる場合があると書かれています。

会社の機械でつながりません。通信の条件はありますか?

Googleのヘルプでは、ウイルス対策のソフトウェアで次の通信を許可するよう案内されています。アウトバウンドのUDP、インバウンドのUDP応答、TCPポート443のHTTPS、TCPとUDPのポート3478のSTUNです。あわせて、職場や学校の機械では管理者が利用そのものを制限している場合があるとも書かれています。

作業の途中で急に切れるのはなぜですか?

終わり方の仕組みが関係します。Googleのヘルプでは、終わったらタブを閉じてセッションを停止すると案内されているため、作業中にタブを閉じればその場で切れます。また他の人に機械を見てもらう共有の形では、共有を続けるかどうかの確認が30分ごとに出るため、席を外している間に答えられないと止まります。

操作の画面を独立した窓にする利点は何ですか?

誤って閉じにくくなることと、ログインを分けられることです。Appleの説明では、SafariのWebアプリは閲覧履歴やCookie、設定情報をSafariと共有しないため、仕事用のアカウントの状態を普段の調べ物と分けて保てます。Chromeの場合は、アイコンを右クリックして「起動時に開く」を選べばログイン時に自動で開きます。

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