DLsiteをMacで開く|買った作品をすぐ出せる窓
「dlsite mac」で検索すると、まったく違う2種類の話が同じ検索結果に並びます。ひとつはexe形式の同人ゲームがMacで起動しないという話、もうひとつはブラウザで作品を読む話です。この2つは対処法も結論も逆方向で、前者を読んでいる間は答えが出ません。この記事では、公式の記載でMacの立ち位置を確かめたうえで、Macで通る道である「ブラウザで読む」を、タブに埋もれさせずに使う形まで順に見ていきます。
検索結果に2つの話が混ざっている理由
DLsiteで扱われているものは、同人ゲーム、音声作品、コミック、ノベル、動画と幅が広く、それぞれ届け方が違います。ゲームはWindows向けの実行ファイルとして配布されることが多く、音声やコミックはブラウザで再生できる形が用意されています。売り場は同じでも、中身の届け方が違うので、Macで使えるかどうかの答えも作品の種類で変わります。
実際に困っている人の書き方を見ると、この混線がそのまま出ています。
dlsiteなどで販売されている同人ゲームや音声作品はmacにwindowsをいれてもプレイできないのでしょうか? 出典: detail.chiebukuro.yahoo.co.jp
「ゲームや音声作品は」とひとまとめに書かれているところが要点です。ゲームと音声作品は、Macでの扱いが正反対に近いのに、買う側からは同じ売り場の同じ商品に見えます。
だから最初に決めるべきことは、道具の話ではありません。自分が買っている作品が、実行ファイルを起動する種類のものか、ブラウザで読む種類のものかを分けることです。この切り分けをしないまま「Macで動かす方法」を探すと、仮想環境や互換レイヤーの記事に迷い込み、本来は何も要らなかった作品のために半日を使うことになります。
作品ごとの見分け方は公式に案内があり、個々の作品に対応OSのバージョン指定がある場合は各作品紹介ページで示されると記載されています。売り場にAndroid専用のアイコンが出ている作品は、Android OSを搭載したスマートフォンでのみ閲覧できるAndroidアプリ形式であり、iPhoneやタブレット、パソコンではダウンロードしても閲覧できないとも明記されています。買う前に作品ページを見る習慣が、そのまま最短の対策になります。
公式の推奨環境に、Macはどう書かれているか
ここが検索結果ではいちばん埋もれている情報です。DLsiteのヘルプにある推奨環境の案内では、サイトを快適に利用するための環境として、Windows環境とMac環境がひとつの項目にまとめて書かれています。挙がっているのは最新版のMicrosoft Edge、Safari、Chrome、Firefoxのいずれかのブラウザと、JavaScriptとCookieが有効になっている環境です。Android環境はバージョン10以上の最新版Chrome、iOS環境はバージョン16.7以上の最新版Safariとされています。
つまり公式の側では、Macは対応外の端末として扱われていません。ブラウザで使う端末として、Windowsと同じ行に並んでいます。ここを読み違えると「Macは非対応」という前提で話が始まってしまい、実際には何も困らない作品まで諦めることになります。
ブラウザで作品を読む仕組みには専用の名前が付いています。ブラウザ視聴(DLsite Play)と呼ばれるもので、購入した作品のファイルをダウンロードしたり解凍したりする手間なく、ブラウザ上ですぐ作品を閲覧できる配信方法だと説明されています。パソコン、スマートフォン、タブレットなど、ブラウザとインターネットに接続できる環境があれば利用できる、という書き方です。
DLsite Playの推奨環境も別に用意されていて、こちらも同じ形です。Windows環境とMac環境がひとつの項目にまとめられ、最新版のMicrosoft Edge、Safari、Chrome、Firefoxのいずれかと、JavaScriptとCookieが有効な環境が挙げられています。この推奨環境の案内は、役に立ったかどうかの投票が5,574件集まっているページで、同じことで迷う人が継続的に多いことがうかがえます。
ブラウザ視聴専用の作品は、Macでもそのまま読める
作品の種類ごとに用意されたビューアの案内を見ると、対応環境はさらに明確です。コミックビューアの案内には、コミックビューア作品はブラウザ視聴専用であると書かれ、対応OSの欄はWindowsとMacがひとまとめで、最新のMicrosoft Edge、Google Chrome、Firefox、Safariが挙げられています。iOSは16以上のSafari、Androidは10.0以上の最新版Google Chromeです。同じ形の案内が、ノベルビューア、タテヨミビューア、ボイスコミックビューアにもそれぞれ用意されています。
ここで「ブラウザ視聴専用」という言葉を読み飛ばさないほうがよいです。これはダウンロードできないという意味であり、裏を返せばWindowsかMacかという区別がそもそも発生しないという意味でもあります。実行ファイルを起動しないので、OSの違いが効く場面が無いわけです。
ビューア側の機能も、読む場所としての使い勝手を左右します。コミックビューアには次のようなものが備わっています。
- しおりボタン。滞在しているページをしおりとして記憶する
- 目次としおりの一覧。タイトルやページ名を押すとその位置へ移動でき、編集からしおりを削除できる
- 設定のボトムバー。自動ページ送りと、見開き表示のオンとオフを切り替えられる
- シェアボタン。作品タイトルと販売ページのURLを記憶する
自動ページ送りと見開き表示の切り替えがビューア側に用意されているということは、読む時間がそれなりに長いことを前提に作られているということです。ここが後半の話につながります。長く留まる画面は、他の用途と同じブラウザの中に置いておく理由がありません。
ダウンロードして読む作品を、Macで扱うとき
ブラウザ視聴専用でない作品は、ファイルをダウンロードして開く形になります。この場合もMacで詰まる場面は限られています。公式のヘルプには、Macの場合はZIP圧縮ファイルをダブルクリックすることで解凍が開始されると書かれており、追加の道具を入れる話は出てきません。
問題が起きるのは、解凍した中身が実行ファイルだったときだけです。ここから先はOSの領分で、ブラウザの設定でどうにかなる話ではありません。買う前に作品ページの対応OSを見る、というさきほどの習慣がここでも効きます。
もうひとつ、購入と閲覧の橋渡しをする仕組みも用意されています。DLsite NESTは、アプリ上で作品の購入、視聴、ダウンロードが行えるクライアントアプリとして案内されており、大容量の分割ファイルにも対応し、ボタンひとつでダウンロードから解凍まで行えると書かれています。ダウンロード中心の使い方をしている人には、この経路も選択肢に入ります。
整理すると、Macでの扱いは作品の種類で次のように分かれます。
| 作品の種類 | 読む場所 | Macでの扱い |
|---|---|---|
| コミックビューア作品 | ブラウザのみ | 対応OSにMacが明記 |
| ノベル・タテヨミ・ボイスコミック | ブラウザのみ | 対応OSにMacが明記 |
| 音声作品(ブラウザ視聴対応) | ブラウザ | 推奨環境にMac環境が明記 |
| ZIP配布の画像・音声 | 手元で解凍 | ダブルクリックで解凍が開始 |
| Windows向け実行ファイル | 手元で起動 | 作品ページの対応OSを確認 |
| Android専用アイコンの作品 | Android端末のみ | パソコンでは閲覧できない |
この表のうち上4行、つまりMacで素直に読める範囲が、実際の購入の大半を占めます。「dlsite mac」で詰まったと感じる場面のほとんどは、最下段2行の話です。
ライブラリがタブに埋もれる、という次の問題
ブラウザで読むと決めた時点で、別の不便が現れます。ブラウザ視聴のライブラリはログインした状態で使うもので、読む時間も短くありません。コミック1冊で20分から30分、音声作品なら1時間を超えることもあります。その間、同じブラウザは調べ物にもメールにも使われ、タブは右へ増えていきます。
困るのはここからです。タブには決まった置き場所がなく、専用のキーボード操作もありません。読み始めるには、まずブラウザを前面に出し、そのうえで増えたタブの中から目当てのものを探すことになります。かかっているのは読み込みの時間ではなく、探す時間です。1回5秒でも、1日に何度も繰り返せば体感の負担は積み上がります。
タブ運用ならではの失敗も2つあります。ひとつは、数日開いたままのタブが整理のついでに閉じられること。ブラウザを再起動すれば復元はされますが、位置はまた変わります。もうひとつは、読んでいる最中に別のタブの通知やポップアップで画面を割られることです。読む用の窓が独立していれば、その窓の中で起きることだけに限定できます。
家族や同居人と1台のMacを共有している場合は、事情がもう1段変わります。ブラウザは1つのプロファイルにつき1サイト1セッションしか保持しないため、アカウントを使い分けたければログアウトとログインを繰り返すしかありません。読書のたびにログイン画面から始まるのは、続ける形になりません。
MacでライブラリをDockに出す
macOS Sonoma 14以降のSafariには、開いているWebページを独立したアプリとして保存する機能があります。手順はメニューバーの「ファイル」から「Dockに追加」を選ぶだけで、共有ボタンからも選べます。名前を入力して追加を押すと、ホームフォルダのアプリケーションフォルダに保存され、DockやSpotlightから開けるようになります。
Webアプリは、Safariとは別に機能します。閲覧履歴、Cookie、Webサイトデータ、設定情報はSafariと共有されません。 出典: support.apple.com
Cookieが共有されないという性質は、読書用の窓にとって二重に都合が良いものです。ひとつは、Safari側でCookieを消してもこの窓のログインが残ること。もうひとつは、窓を2つ作れば別のアカウントで同時にログインしたままにできることです。
作ったあとに触っておきたい設定が3つあります。窓を開いてメニューバーのアプリ名から設定を選ぶと、次の項目が出てきます。
- アプリケーション名。自分が探すときの言葉にしておくとSpotlightで当たりやすくなります
- アプリケーションURL。既定のままではトップページが開きます。ライブラリのページを開いた状態で「現在開いているページを指定」を押すと、以後はライブラリから始まります
- アイコン。表示されているアイコンをクリックすると画像を差し替えられます。同じ手順で窓を複数作ると見分けがつかなくなるので、作った時点で変えるほうが確実です
同じApple公式の案内には、未読の通知の件数がDockのアプリアイコンに赤いバッジとして表示されることも書かれています。新作の通知を受け取りたい場合は、Safariではなくその窓の中で通知を許可する必要があります。
Chromeを使っている場合は、三点メニューの「キャスト、保存、共有」から「ページをアプリとしてインストール」を選ぶ形です。作られる窓のログイン状態は元のChromeプロファイルに従うため、アカウントを分けたいなら先にプロファイルを分ける必要があり、そこが手間の分かれ目になります。
どのサイトを窓にするか、3つの材料で決める
窓が作れると分かると、次は何を窓にするかが問題になります。全部やるとDockが混雑し、探す手間が別の場所に戻ってきます。判断の材料は3つで足ります。
ひとつは開く回数です。1日に3回以上開くなら、探す時間の合計が無視できなくなります。ふたつめは1回の滞在時間です。読書や音声作品のように長く留まるものは、他のタブと同じ窓にいる理由がありません。みっつめは、別のログインが必要かどうかです。同じサイトを2つのアカウントで使い分ける場面は、ブラウザのタブでは解けません。
3つのうち2つ以上に当てはまるサイトは、窓にして損がありません。ブラウザ視聴のライブラリは、回数が毎日でなくても滞在が長く、家族でアカウントを分ける場面もあるため、この条件に合います。
道具の側を見ると、標準機能で足りる範囲と専用のツールが要る範囲は分かれます。窓が1つか2つで、名前とアイコンにこだわらないなら、Safariの「Dockに追加」で十分です。窓が増えてサイトごとにアイコンと名前を揃えたい、窓ごとに通知や拡張機能の扱いを変えたい、という段階になると専用ツールの領分です。どこまで扱えるかはできることに整理されており、実際の作り方は使い方ガイドで手順として追えます。
何を窓にすると効くのかは、すでに作られている顔ぶれを見るのが早道です。ストア、動画、音楽、業務用の管理画面といった分類で並んだ対応サービス一覧を眺めると、自分のブラウザで長居しているものと重なるはずです。300以上のプリセットからすぐ作れるため、URLを調べ直す手間もかかりません。費用の目安は料金にあり、標準機能との使い分けで迷う点はよくある質問に集まっています。
最初は1つだけ作って、1週間使ってみるのが確実です。確かめる点は3つで、Macを再起動してもログインが残っているか、読みかけの位置に戻れるか、通知が窓の側で受け取れているかです。この3つが通れば、読む場所として固定できます。
よくある質問
MacでDLsiteの作品は読めますか?
公式の推奨環境の案内では、Windows環境とMac環境がひとつの項目にまとめられ、最新版のMicrosoft Edge、Safari、Chrome、Firefoxのいずれかと、JavaScriptとCookieが有効な環境が挙げられています。ブラウザで読む作品はMacでもそのまま利用できます。読めないのは、解凍した中身がWindows向けの実行ファイルである作品です。
買う前に、Macで読めるかどうかを確かめる方法はありますか?
あります。個々の作品に対応OSのバージョン指定がある場合は各作品紹介ページで案内されると記載されており、ここが確認場所になります。売り場にAndroid専用のアイコンが出ている作品は、Android OSを搭載したスマートフォンでのみ閲覧でき、パソコンではダウンロードしても閲覧できないと明記されています。
ブラウザ視聴専用の作品とは何ですか?
ダウンロードせずブラウザ上で読む形の作品です。コミックビューアの案内には、コミックビューア作品はブラウザ視聴専用であると書かれ、対応OSの欄にWindowsとMacが並んでいます。しおり、目次一覧、自動ページ送り、見開き表示の切り替えがビューア側に用意されています。
家族と1台のMacを共有していて、アカウントを分けたい場合はどうしますか?
Safariの「Dockに追加」で作った窓は、閲覧履歴やCookie、Webサイトデータ、設定情報をSafariと共有しないため、窓を2つ作れば別のアカウントで同時にログインしたままにできます。Chromeで作る場合は窓のログイン状態が元のプロファイルに従うので、先にプロファイルを分ける必要があります。