e-TaxをMacで使う|申告の画面を専用アプリで開く手順
e tax mac で調べると、できると書いてある記事とできないと書いてある記事が並び、どちらを信じればよいのか分からなくなります。食い違いの原因は単純で、e-Taxという言葉が2つの別物を指しているためです。結論から書くと、パソコンに入れる形のe-Taxソフトは、Macでは使えません。一方で、ブラウザで使うe-Taxソフト(WEB版)はMacが推奨環境に入っています。どちらの話をしているのかを先に分けると、迷いは消えます。
Macで使えないものと使えるものを分ける
国税庁のダウンロードコーナーには、e-Taxソフトの推奨環境として Microsoft Windows 11、ブラウザは Microsoft Edge(Chromium)と Google Chrome、PDFの閲覧は Adobe Acrobat Reader DC と記載されています。そして同じページに、Macでの扱いが1行で書かれています。
Mac OS をご利用の方は、e-Taxソフトをご利用いただけません。 出典: www.e-tax.nta.go.jp
同じページには、Microsoft Windows 10 が2025年10月14日より推奨環境の対象外になるという注記もあります。Windowsを持っている人も、版によっては使えない状態になり得るという意味です。
一方、ブラウザで使うe-Taxソフト(WEB版)のページでは、Macintoshを使う人向けの推奨環境が表になっています。OSは macOS 13 Ventura、macOS 14 Sonoma、macOS 15 Sequoia、macOS 26 Tahoe が挙げられ、ブラウザは Safari 18.6 と Safari 26.0 が示されています。PDFの閲覧は Windows と同じく Adobe Acrobat Reader DC です。
つまり、Macを使っている人が取る道は、ブラウザで完結する側です。インストーラを探し続けても見つからないのは、配られていないからです。ここを分けずに調べ続けると、Windows前提の記事とMac前提の記事が混ざって読めます。
フリーランスがつまずきやすい順序
個人で申告する人がつまずくのは、たいてい手順の順序です。ブラウザで開けば始められるように見えますが、その前に済ませておくものが3つあります。電子証明書の取得、事前準備セットアップ、開始届出書の提出です。
電子証明書は、送るデータが本人の作成で改ざんされていないことを示すために使います。国税庁の案内では、マイナンバーカードに組み込まれている公的個人認証サービスに基づく電子証明書などを事前に取得しておく必要があるとされています。カードの形の電子証明書を使う場合は、ICカードリーダライタとそれを動かすためのドライバも別に必要です。
ここで注意が要るのは、機器の組み合わせです。国税庁のページには、使っているICカードリーダライタと端末の種類によっては、カードタイプの電子証明書による電子署名が正常に動作しない場合があると明記されています。対応状況はリーダライタのメーカーへ問い合わせるよう案内されています。手元の機器で動くかどうかは、申告の期限が近づく前に一度確かめておく作業です。
なお、所得税徴収高計算書と納付情報登録依頼、署名を省略できる納税証明書の交付請求だけを使う場合は、電子証明書は不要とされています。何を出すかによって必要なものが変わるので、自分の手続がどれに当たるかを先に確かめると無駄が減ります。
事前準備セットアップは、Macにも用意されている
ブラウザだけで使うといっても、素のブラウザでそのまま動くわけではありません。国税庁は、OSとブラウザに対応した事前準備セットアップのツールや拡張機能を入れたうえで使うよう案内しており、これを行わないと正しく動作しない場合があるとしています。
Macを使う人向けには、Safari用の事前準備セットアップが dmg 形式、約7.3MB で配られています。あわせて Macintosh と Safari 用のセットアップインストールマニュアルが用意されています。Windowsを使う人向けは exe 形式で約28.1MB、こちらは加えてブラウザの拡張機能「e-Tax AP」を Chrome ウェブストアから入れる手順が示されています。
Mac側は拡張機能を別に入れる手順が案内されていないので、作業は1つ少なくなります。ブラウザがSafariに限られる代わりに、準備の手数は減る形です。ここまで済めば、あとはe-Taxのページからログインして使うだけになります。
ここでキーワード:「web版e-tax/mac/確定申告」で検索すると、できないとは書いてありません。 出典: note.com
できないと書かれていないのに不安が残るのは、公式の情報が2つのソフトに分かれて置かれているためです。読む順番を決めておけば、その不安は消えます。まずWEB版の推奨環境の表でMacの行を確かめ、次に事前準備セットアップのMac用を入れる。この2つで判断は付きます。
申告の画面を独立した窓にする
準備が済んだあとに残る面倒は、画面の置き場所です。申告の作業は1日で終わりません。数字を集める日、入力する日、控除の書類を探す日に分かれます。その間ずっとブラウザのタブに開いたままにしておくと、仕事のタブに押されて閉じられます。
Macの標準機能で、申告の画面を独立した窓にできます。macOS Sonoma 14以降であれば、Safariでe-Taxのページを開き、メニューバーの「ファイル」から「Dockに追加」を選び、名前を付けて追加します。作られたものはホームフォルダの「アプリケーション」フォルダに保存され、DockやSpotlightからも開けるようになります。
Webアプリは、Safariとは別に機能します。閲覧履歴、Cookie、Webサイトデータ、設定情報はSafariと共有されません。そのため、Safariプロファイルを使う場合と同様に、ブラウズをほかとは切り分けることができます。Webアプリで行ったことは、その中だけで完結します。 出典: support.apple.com
Safariで作ることには、この用途では意味があります。推奨環境のブラウザがSafariであり、事前準備セットアップもSafari用だからです。作った窓はSafariの仕組みで動くので、準備した内容がそのまま効きます。
ただし、Cookieが分かれるという点は把握しておく必要があります。Safariで既にログインしていても、作った窓では改めてログインを求められます。作業としては1回で済みますが、カードの読み取りを伴う認証なら、窓を作ったその場で通しておくほうが止まりません。
送ったあとに何度も開く画面がある
e-Taxの作業は、送信した時点では終わりません。WEB版には、送ったデータの受付結果を見るメッセージボックスがあり、「お知らせ・受信通知」と「通知書等」に分かれています。還付金の処理状況を確認する画面や、振替納税の結果を確認する画面も用意されています。還付の振込みに係る電子通知もここに届きます。
マイページもあります。個人向けと法人向けでメニューが分かれ、本人確認の手続もこの中にあります。電子納税、納税証明の交付請求、法定調書の作成と提出、法人設立や異動の手続の申請と届出も、WEB版から進められる形になっています。
つまり、申告の期間が終わったあとも、結果を確かめるために何度か開く画面です。個人の場合、メッセージボックスの確認には原則として電子証明書が必要とされているため、開くたびにカードの読み取りを求められることもあります。開くまでの手数が少ないほど、確認を後回しにしなくなります。
この性質は、窓にする価値が出る条件と重なります。年に一度の作業だから窓にしても無駄だと考えがちですが、実際には申告の前後で何週間か毎日開く画面です。期間が終わったら窓を削除すればよいので、置いたままにする必要もありません。
窓を分けると、毎年の作業がどう変わるか
まず、利用できる時間の制約と付き合いやすくなります。e-Taxには利用可能時間が定められており、送信の作業はその時間内に収める必要があります。申告の窓を別に置いておくと、開くまでの手数が1つ減り、空いた時間に数分だけ進めるという進め方が取れます。
次に、書類と並べやすくなります。控除の証明書のPDFを開く窓と申告の窓を左右に並べると、数字を写す作業で画面を切り替えずに済みます。同じブラウザのタブに両方を置いている状態では、この並べ方ができません。
- 入力する日は、申告の窓とPDFの窓を左右に並べる
- 数字を集める日は、申告の窓を閉じて会計の画面だけを開く
- 送信する日は、申告の窓を全画面にして独立したスペースに置く
通知も分けられます。システム設定の通知一覧には、URLではなく付けた名前で並ぶため、申告の窓だけ通知を切って集中する、という調整ができます。数字を扱う作業では、この静けさが効きます。
置き場所も固定できます。Dockのアイコンを右クリックして「オプション」を開き、「このデスクトップ」を選ぶと、その窓は決めたスペースで開きます。申告の期間だけ右のスペースを申告用にしておき、期間が終わったら窓を削除する。作業の区切りが画面の区切りと一致する形です。
窓の削除も手順が決まっています。作ったものはホームフォルダの「アプリケーション」フォルダに入っているので、Finderのメニューバーから「移動」を選んでホームを開き、そのフォルダからゴミ箱へ移すだけです。残しておいても害はありませんが、Dockを整えたい人は申告が終わった時点で消せます。
開いた瞬間に出るページも決められます。作ったものの設定画面からアプリケーションURLを入力できるので、入力を進めている間は作成の画面を起点にし、送信が済んだあとはメッセージボックスを起点に差し替える、という使い分けができます。名前とアイコンも同じ画面から変えられます。
独自データから見た、窓にすべき画面の見極め方
サイトをアプリにする道具の側からこの話を見ると、窓にする価値が出る画面には共通点があります。作業が複数日にまたがる、閉じたときに元の状態へ戻す手間が大きい、ログインを保ったまま置いておきたい、この3つです。税務の手続は3つすべてに当てはまります。
作り方をそろえたい場合は、専用の道具を使う経路もあります。URLとアイコンを指定して独立したアプリを作る形で、アプリごとに別のブラウザプロファイルを割り当てるものが多く、ログイン状態の分離を前提に設計されています。300以上のプリセットから選ぶだけで作れる作りであれば、よく使うサイトはURLの入力もアイコンの用意も要りません。どこまで作れるかはできることにまとまっており、実際の流れは使い方ガイドで確認できます。
ただし、税務の画面に限っては注意点があります。推奨環境がSafariに定められている以上、別のブラウザエンジンで作った窓が同じように動くとは限りません。この画面についてはSafariの機能で作るのが素直で、道具を使うのは会計や請求、銀行の画面といった周辺のサイトをそろえる場面です。どのサイトが登録済みかは対応サービス一覧で確認でき、費用の区切りは料金に書かれています。挙動の違いはよくある質問に整理されています。
進め方としては、申告の画面を1つ窓にして、今年の申告をそのまま通すのが確実です。開くまでの手数が減ったか、誤って閉じる回数が減ったかを見ます。そこで足りるなら追加の道具は要りません。会計や銀行の画面も同じ形にそろえたいと感じた人だけが、次を検討すればよい話です。
よくある質問
e-TaxはMacでも使えますか?
使える部分と使えない部分があります。パソコンに入れる形のe-Taxソフトは、国税庁のダウンロードコーナーに「Mac OS をご利用の方は、e-Taxソフトをご利用いただけません」と明記されています。ブラウザで使うe-Taxソフト(WEB版)はmacOS 13 VenturaからmacOS 26 Tahoeまでが推奨環境に入っており、ブラウザはSafariです。
Macで使うときに、最初に何を用意すればよいですか?
電子証明書の取得、事前準備セットアップ、開始届出書の提出の3つです。事前準備セットアップはMac用がdmg形式で約7.3MB配られており、Safari用のインストールマニュアルも用意されています。カードの形の電子証明書を使う場合は、ICカードリーダライタとドライバも別に必要になります。
ICカードリーダライタはどれでも動きますか?
国税庁のページには、使っているICカードリーダライタと端末の種類によっては電子署名が正常に動作しない場合があると明記されています。対応状況はリーダライタのメーカーへ問い合わせるよう案内されています。期限が近づく前に、手元の機器で署名まで通るかを一度確かめておくと安全です。
申告の画面を独立した窓にする意味はありますか?
申告の作業は数字を集める日、入力する日、送信する日に分かれるため、開いたままにしておきたい画面です。窓を分けると仕事のタブに押されて閉じられることがなくなり、控除の書類を開いた窓と左右に並べて数字を写せます。SafariのDockに追加する機能で作れば、推奨環境から外れません。