Gmail アプリ mac版は無い|代わりに取れる3つの道と選び方
Gmail アプリ macでの使い方を探している人が最初に確かめたいのは、Googleが配っているMac用アプリがあるかどうかです。結論を書くと、ありません。iPhoneとiPad向けのアプリはありますが、Mac向けの配布はなく、MacでのGmailは「ブラウザで開く」か「別のメールソフトに読み込ませる」かのどちらかになります。この記事では取れる道を3つに整理して、通知と複数アカウントの扱いがどう変わるかまで並べます。
Googleが配っているのはiPhoneとiPad向けだけ
App StoreのGmailアプリのページを開くと、互換性の欄に並んでいるのは「iOS 18.0以降が必要です」「iPadOS 18.0以降が必要です」の2行です。Macの行はありません。Appleが「Apple シリコンのMacで動くiPhone/iPad用アプリ」という形を用意しているため、アプリによってはMacの行が増えることがありますが、Gmailにはその記載がありません。
Gmail自体の案内ページにも、Windows版やMac版のダウンロードボタンはありません。Googleが公式に示しているMacでの使い方は、ブラウザでGmailを開くか、他のメールクライアントに追加するかの2つです。後者については、ヘルプに次のように書かれています。
Microsoft Outlook、Apple Mail、Mozilla Thunderbird など、他のメール クライアントに Gmail を追加できます。Gmail を追加すると、メッセージとラベルがそのメール クライアントと同期されます。 出典: support.google.com
つまり「公式アプリが無いから不便」という話ではなく、公式が想定している道が2本あるということです。そこに、ブラウザの機能でGmailの画面だけを独立した窓にする道を足すと、選択肢は3つになります。
3つの道を、通知とアカウントの扱いで比べる
どれを選んでも読み書きはできます。違うのは、通知がどこから出るか、複数アカウントをどう扱えるか、Gmailの画面そのものが使えるかどうかの3点です。
| 道 | Gmailの画面 | 複数アカウント | 通知 |
|---|---|---|---|
| ブラウザのタブのまま | そのまま使える | 画面右上で切り替え | ブラウザが起動している間だけ |
| 標準の「メール」に追加 | 使えない | 複数を1つの受信箱にまとめられる | OSの通知として届く |
| Gmailの画面を独立した窓に | そのまま使える | 作り方によって分けられる | 窓ごとにOSの通知として届く |
| 他社のメールソフト | 使えない | ソフトの仕様による | ソフトの仕様による |
大きな分かれ道は、Gmailの画面を使い続けたいかどうかです。ラベルでの整理や検索の書き方、画面に組み込まれた要約機能などに慣れている場合、別のメールソフトに移ると操作の記憶がそのまま使えなくなります。逆に、複数のメールアドレスを1か所にまとめて、通知はOSに任せたいのであれば、標準の「メール」に寄せたほうが素直です。
標準の「メール」にGmailを追加するときに起きること
macOSの「メール」は、iCloud、Gmail(Google)、Exchange、学校や職場のアカウントを追加できます。システム設定の「インターネットアカウント」か、「メール」のメニューから追加します。
ここで注意が要るのが認証の方法です。Googleはユーザー名とパスワードを直接渡す形のサポートをやめており、ヘルプでは「Google でログイン」のオプションを探すよう案内しています。古い手順書に出てくるアプリパスワードやIMAPの手動設定を探して止まってしまう人が多いところですが、標準の「メール」ならGoogleのログイン画面がそのまま開くので、迷う場面はほとんどありません。
もう1つ、2025年1月に変わった点があります。個人のGoogleアカウントでは、設定画面からIMAPを有効にする、無効にするという項目自体が無くなり、IMAPは常に有効になりました。「IMAPを有効にしてから設定する」と書かれた古い記事の通りに進めようとすると、探している項目が見つからずに詰まります。特別な操作は要りません。
追加が終わると、メッセージとラベルが同期されます。Gmailのラベルは「メール」の中でメールボックスとして並びます。ただし、Gmailの画面に組み込まれている機能は、Gmailの画面側の機能です。別のメールソフトに同じものが現れるわけではないので、そこを目当てにしているなら次の道になります。
Gmailの画面を、そのまま独立した窓にする
Gmailの画面を手放したくない場合は、ブラウザの機能でアプリの形にします。やり方は2つです。
1つ目はSafariです。macOS Sonoma 14から、開いているページをアプリとして保存できるようになりました。Appleの資料にはこう書かれています。
Webアプリは、Safariとは別に機能します。閲覧履歴、Cookie、Webサイトデータ、設定情報はSafariと共有されません。そのため、Safariプロファイルを使う場合と同様に、ブラウズをほかとは切り分けることができます。 出典: support.apple.com
SafariでGmailを開き、メニューバーの「ファイル」から「Dockに追加」を選ぶだけです。Cookieを共有しないので初回はログインし直しになりますが、その性質が後で効いてきます。通知を出すサイトであれば、Dockのアイコンに未読の件数を出せるとAppleは説明しています。
2つ目はChromeです。右上のその他アイコンから「キャスト、保存、共有」を開き、「ページをアプリとしてインストール」を選びます。こちらは作ったときのChromeプロファイルのログイン状態を引き継ぐので、作った直後から使えます。その代わり、アプリの中身はそのプロファイルにひもづきます。
どちらで作っても、Command+Tabの並びに独立して出ます。ブラウザに切り替えてからタブを探す二段階が、一段階になります。1日に50回開くものであれば、この差は作業の体感を変えます。
複数アカウントの扱いが、選び方を決める
仕事用と個人用など、Gmailのアドレスを2つ以上使っている場合、ここが一番の分かれ目になります。
ブラウザのタブのままなら、Gmailの画面右上のアイコンから切り替えられます。ただし同時に見えているわけではなく、切り替えのたびに画面が入れ替わります。標準の「メール」に追加する形であれば、複数のアカウントの受信箱を1つの画面にまとめて表示できるので、「全部を一度に見たい」という使い方には向きます。
Gmailの画面を窓にする場合は、作り方で結果が変わります。Chromeのウェブアプリは作成元のプロファイルに従うため、2つ目のアカウントを別の窓で同時に開きたければ、Chrome側でプロファイルを分けたうえで、それぞれからアプリを作る必要があります。SafariのWebアプリや、アプリごとにデータを分ける作りのサイトをアプリにする道具であれば、同じGmailから2つ作って、それぞれ別のアカウントでログインしておけます。仕事用と個人用がDockに2つ並び、アイコンで見分けられる形です。
他社のメールソフトを選ぶときに確かめる4点
3つ目の道である他社のメールソフトは、選択肢が多いぶん迷いやすい場所です。Googleのヘルプが名前を挙げているのは Microsoft Outlook、Apple Mail、Mozilla Thunderbird の3つで、いずれもGmailを追加して使えます。この3つ以外にも、Mac向けのメールソフトはApp Storeにいくつも並んでいます。
比べるときに見る点は4つです。1つ目は複数アカウントの扱いで、2つ以上のGmailを同時に扱えるか、切り替え式なのかは製品によって違います。ここを確かめずに有料のものを選ぶと、買ってから気づくことになります。2つ目はログインの方式で、Googleはユーザー名とパスワードを直接渡す形のサポートをやめているため、「Google でログイン」に対応しているかどうかが入口になります。
3つ目は通知の粒度です。全部のメールで鳴らすのか、特定の差出人やラベルだけで鳴らすのかを選べる製品もあります。メールの見落としを減らす目的であれば、ここは料金より優先して見る価値があります。4つ目は更新が続いているかどうかで、App Storeの製品ページには最終更新の日付が出ています。メールの認証方式は数年おきに変わるため、更新が止まっている製品は、ある日突然ログインできなくなることがあります。
なお、Gmailの画面をそのまま包んだ形のアプリもApp Storeにあります。中身はGmailのWeb版なので操作は変わりませんが、これはブラウザの機能で自分で作れるものと同じ性質のものです。料金を払う前に、SafariやChromeの機能で1つ作ってみて、目的が満たされるかどうかを先に確かめる順番が無駄になりません。
通知が届かないときに見る3か所
メールを窓にする理由の多くは通知なので、ここが動かないと意味がありません。見る場所は決まっています。
1か所目はGmail側の設定です。Gmailの画面では、設定の中にデスクトップ通知の項目があり、オフのままだと何も出ません。標準の「メール」を使っている場合は、こちらではなくアプリ側の設定になります。
2か所目はmacOSのシステム設定の「通知」です。アプリの一覧に、そのアプリの名前で並んでいます。新しく作った窓は新しい項目として増えるので、許可がまだ与えられていない状態から始まります。集中モードが効いている時間帯も、同じ「出ない」という見え方になります。
3か所目は、そのアプリが動いているかどうかです。Chromeで作ったウェブアプリはChromeに依存するので、Chromeを終了していると届きません。SafariのWebアプリや独立したアプリは、ログイン項目に追加しておけばMacの起動時から待機します。メールの見落としを減らす目的なら、この設定まで入れて初めて完成です。
どれを選ぶかの目安
判断は2つの質問で足ります。Gmailの画面を使い続けたいか。複数のアドレスを同時に見たいか。
Gmailの画面を使い続けたいなら、ブラウザの機能で窓にするのが最短です。複数のアドレスをまとめて見たいなら、標準の「メール」に追加するほうが合います。両方が要る、つまりGmailの画面のまま2つのアカウントを並べたいのであれば、アプリごとにログイン状態を分けられる作り方を選ぶことになります。
メール以外にも、毎日開くサイトがカレンダーやチャットや管理画面と並んでいるなら、Gmailだけを特別扱いせず、同じ作り方で揃えたほうが後で迷いません。どんなサイトが対象になりやすいかは対応サービス一覧にまとまっています。作る手順とアイコンや名前の決め方は使い方ガイドにあり、300以上のプリセットからすぐ作れるので、1つずつ設定を考える必要はありません。窓を分けたあとの通知やログインの扱いで迷ったら、よくある質問に同じ詰まり方の答えが載っています。
よくある質問
GmailのMac用公式アプリは本当に無いのですか?
App StoreのGmailアプリは互換性の欄がiPhoneとiPadだけで、Macの記載がありません。Gmailの案内ページにもMac版のダウンロードはなく、Googleが示している道はブラウザで開くか、他のメールクライアントに追加するかの2つです。
Macの標準「メール」にGmailを追加するとき、IMAPの設定は必要ですか?
個人のGoogleアカウントでは、2025年1月以降、IMAPを有効にする、無効にするという項目自体が無くなり、常に有効になりました。古い手順書にあるIMAPの切り替えを探す必要はなく、「Google でログイン」からそのまま進めます。
Gmailを窓にすると、ラベルや検索はそのまま使えますか?
ブラウザの機能でGmailの画面を窓にした場合は、中身はGmailそのものなのでラベルも検索もそのままです。標準の「メール」に追加した場合は、ラベルはメールボックスとして同期されますが、操作の仕方はGmailの画面とは変わります。
仕事用と個人用のGmailを、2つ同時に開いておけますか?
作り方次第です。Chromeのウェブアプリは作成元のプロファイルのログイン状態に従うため、プロファイルを分けてからそれぞれ作る必要があります。アプリごとにCookieを分ける作りであれば、同じGmailから2つ作り、別々のアカウントでログインしたまま並べられます。