Google MeetをMacアプリにするの手順|最初に決めておくこと

Google MeetをMacアプリにする手順そのものは短く、URLを入れて名前を付ければ十数秒で終わります。にもかかわらず「作ったのに使っていない」「会議の直前に慌てた」という結果になりやすいのは、手を動かす前に決めておくべきことがいくつかあり、その多くがあとから変えられないからです。ここでは操作の順番ではなく、決める順番で整理します。先に決めるべきものから並べるので、上から順に答えを出していけば、最初の会議で止まらない形になります。

手順の前に、そのMacが対象に入っているかを確かめる

作ってから気づくと手戻りが大きいので、ここが本当の1歩目です。Meetには対応するOSの範囲が決まっていて、macOSについては最新バージョンとその2つ前までのメジャーリリースが対象とされています。4世代以上前のmacOSで止まっているMacは、この範囲の外です。

ブラウザ側にも条件があります。名前が挙がっているのはChrome、Mozilla Firefox、Microsoft Edge、Apple Safariの4つで、いずれも最新版の利用が推奨されています。土台に使うブラウザが古いまま放置されている場合は、アプリを作る前に更新しておきます。アプリにしたあとで土台側を更新すると、作ったアプリの挙動が変わって原因の切り分けが難しくなります。

もうひとつ、仕事のアカウントで使う場合の条件があります。Google Workspaceを使っている組織では、管理者がMeetをオンにしている必要があります。Meetが開けない状態のまま何を作っても開きません。個人のアカウントで試して動いたから大丈夫、と判断すると、仕事のアカウントに切り替えた瞬間に止まります。

決める順番の1つ目:中身のエンジン

ここが最重要です。作ったアプリの中で動いているのがSafari系のエンジンなのか、Chromium系のエンジンなのかは、あとから設定で切り替えられる類のものではありません。変えたければ作り直しになります。そして、この選択がMeetで使える機能の上限を決めます。

判断は3つの問いで付きます。

  • 送信する映像を1080pにしたいか。FirefoxとSafariは1080pの送信に対応していません。加えて送信できるエディションにも条件があり、Business Plus、Business Standard、Education Plus、Enterprise各種、Google Oneの保存容量2TB以上、Google Workspace Individual、Teaching and Learning Upgradeに限られます
  • 被写体を自動で中央に寄せる動画のフレーム処理を使いたいか。Mac向けに挙がっているのはChromeのM91以降と、Edge(Chromium)の91以降です
  • ブラウザの機能拡張を会議の窓でも使いたいか。会議の文字起こしや録画の補助を拡張機能で足している場合、ここが分かれ目になります

背景のぼかしやエフェクトについては、事情が異なります。Macで視覚効果を使う条件として挙がっているのは、ChromeのM114以降、Firefoxの110以降、Edgeの114以降、Safariの16.4以降です。Safariも入っているので、エフェクトだけを理由にエンジンを選ぶ必要はありません。

3つの問いすべてに「いらない」と答えられるなら、どちらでも構いません。1つでも「使う」があるなら、そちら側に寄せて決めます。

2つ目:どのアカウントに紐づけるか

次に決めるのは、その窓がどのアカウントで開くかです。ここを決めないまま作ると、会議のたびにアカウントの切り替え画面を通ることになり、独立させた意味が薄れます。

仕事と個人の両方でMeetを使うなら、窓を2つ作って分けるのが扱いやすい形です。保存領域を分ける作りにしておけば、片方が片方をログアウトさせることもありません。ただし分けた分だけ、あとで出す許可も2回ずつ必要になります。この手間を前もって見込んでおきます。

窓を1つで済ませるなら、ふだん会議に使う側のアカウントに固定します。もう片方は今まで通りブラウザのタブで開きます。どちらを窓にするかの判断は、会議の本数が多いほうを選ぶだけで十分です。

3つ目:入口にするURL

会議のURLは毎回変わります。ここを取り違えると、翌日から使えないアプリができあがります。

入口として固定するのは、特定の会議の部屋ではなく、Meetのホーム画面です。個別の会議はカレンダーの招待から入るか、後述するリンクの振り分けで受け取る形にします。定例の会議で毎週同じ部屋を使っている場合でも、部屋のURLを入口にするのは避けます。定例が終わったときに作り直しになるからです。

ホーム画面を入口にすると、会議コードを貼り付ける欄と、新しい会議を立てるボタンが常に手元にある状態になります。招待のリンクをコピーして窓に貼り付ければ、ブラウザを経由せずに入れます。この動きは、リンクの振り分けを設定していない環境でも使えるので、覚えておくと回り道が減ります。

もうひとつ、開いたときにログイン画面が出るかどうかもここで決まります。保存領域を分ける作りにした場合、初回は必ずログインが必要です。会議の直前にこれをやると焦るので、作ったその場で一度ログインまで済ませておきます。二段階認証を使っている場合は、認証アプリや鍵の操作もこの時点で通しておきます。

4つ目:名前とアイコンを、作る時点で決める

あとで変えればいいと考えて、初期のまま作ってしまいがちな部分です。ただし名前は、OSの通知の一覧や画面収録の許可の一覧にそのまま並びます。あとから名前を変えると、許可の一覧に古い名前の項目が残ったり、通知の設定を探すときに見つけにくくなったりします。

仕事用と個人用を分けるなら、名前で区別が付くようにします。Dockのアイコンが小さく表示されている画面では、同じ形のアイコンが2つ並んだ時点で見分けが付きません。アイコンの色を変えるだけでも押し間違いは減ります。

名前の付け方にもうひとつ観点があります。アプリケーションスイッチャーは名前の頭文字で探すことが多いため、サービス名をそのまま先頭に置いておくと手が覚えます。逆に「仕事用」「個人用」を先頭に置くと、同じ文字で始まるアプリが並んで選びにくくなります。サービス名を先に、区別の言葉をあとに置く並びが扱いやすい形です。

5つ目:許可は、作ったウインドウの中で出す

ここが実際にいちばん詰まる場所です。ブラウザで以前に許可したものは、新しく作った窓には引き継がれません。サイトへの許可は、サイトの出どころと保存領域の組み合わせに対して記録されているためです。

Meet の使用を開始する前に、パソコンのカメラとマイクへのアクセスを許可する必要があります。 出典: support.google.com

この操作を、ブラウザではなく作ったアプリの窓の中で行います。窓の中でMeetのホーム画面を開き、新しい会議を始めて、出てきた確認に許可を出す。以前どこかでブロックしたまま忘れている場合は、画面右上の「カメラはブロックされています」の表示から、meet.google.comへのカメラとマイクのアクセスを常に許可する設定に変えられます。

ブラウザの設定画面を見直しても、この状態は変わりません。別の保存領域の話だからです。映像が出ない、声が出ないという症状が出たとき、最初に確認するのは作ったアプリの窓の中です。

6つ目:画面共有は、会議の前に一度試す

カメラとマイクが通っても、画面共有はまだ通っていません。画面を共有する動きは、macOSでは画面収録の区分に入り、システム設定のプライバシーとセキュリティにある画面収録の一覧で、そのアプリごとに許可する必要があります。

許可の主体がアプリ単位である点が、ここでの落とし穴です。土台にしたブラウザに許可が出ていても、そこから作った別のアプリは別の名前で登録されます。許可を与えた直後にアプリの再起動を求められることもあります。

確認の方法は簡単です。自分ひとりで会議を立てて、ウインドウを1つ共有してみる。これで通れば本番でも通ります。会社から支給されたMacでは、この一覧が管理ポリシーで制御されていて自分では有効にできない場合があります。その場合は共有を使う予定を管理者に伝えて、先に確認を取ります。

7つ目:招待リンクの行き先を決める

会議はカレンダーの招待から始まります。招待のリンクを押したときに、作ったアプリで開くのか、既定のブラウザで開くのかを決めておかないと、作った窓は使われないまま残ります。

特定のURLの並びを指定して、その範囲だけ自分のアプリへ渡し、それ以外は既定のブラウザへ返す、という振り分けを持てる道具があります。この機能が無い方式で作った場合、リンクの行き先はOSの既定のブラウザ設定に従うので、招待は今まで通りブラウザで開きます。その場合は、Dockのアイコンから開いて会議コードを入力する運用になります。どちらでも回りますが、どちらになるのかを作る前に把握しておくと、あとで「思っていた動きと違う」とならずに済みます。

最後に決めること:自動起動と通知

ここまでが通ったら、残りは好みの範囲です。

自動起動については、会議のアプリを常に立ち上げておく必要があるかを考えます。1日中開いておくタスク管理のサイトとは性質が違い、会議は決まった時間だけ前に出てきます。ログイン項目に入れるかどうかは、会議の本数で決めます。1日に3本以上あるなら入れておく価値がありますが、週に数本なら手で開くほうが起動が軽くなります。

通知は、許可を出す場所がカメラと同じ理屈になります。窓の中で許可を出して初めて、OSの通知の一覧にそのアプリの名前で並びます。ブラウザ側で答えた通知の許可は、新しい窓には効きません。ただし会議の開始を知らせるのはたいていカレンダー側なので、ここを厳密に詰める必要があるのは、会議中のチャットを見落としたくない場合に限られます。

対応サービスの一覧と使い方ガイドから読み取れること

サイトをアプリにする道具の側から見ると、ここまでの順番はそのまま設定項目の並びに対応しています。用意されている対応サービス一覧を見ると、登録されているのは1日中開いておく種類のサイトが中心で、会議のサービスはその中では短時間だけ前に出る少数派です。設定の重みが違うのはそのためです。

どこまでを道具の側が引き受ける作りなのかはできることに並んでいます。リンクの振り分け、保存領域の分離、名前とアイコンの指定といった項目が、上の手順のどこに効くかを対応させながら読むと、作る前に決めるべきことが具体的になります。作ったあとに設定を直す手順や、要らなくなったときの消し方は使い方ガイドにまとまっています。

費用の条件を見るのは、必要な機能が決まったあとが効率的です。買い切りか継続課金か、対応するmacOSの版はどこまでかを料金で確かめてから選べば、作り直しの手間が減ります。許可まわりでよく聞かれる点はよくある質問にも整理されています。

順番をひとことで言えば、あとから変えられないものから決めます。エンジン、アカウント、入口のURL、名前。この4つを先に決めてから作り、許可はすべて作った窓の中で出す。この流れで作れば、最初の会議が試運転を兼ねることはありません。

よくある質問

作ったあとでエンジンを変えられますか?

設定で切り替える形にはなっていないため、実質的には作り直しになります。だからこそ最初に決めます。判断の材料は、1080pの送信を使うか、動画のフレーム処理を使うか、ブラウザの機能拡張を窓の中でも使うかの3点です。どれも不要ならどちらのエンジンでも差は出ません。

会議のURLを入口に設定してもよいですか?

おすすめしません。会議のURLは毎回変わるため、その会議が終わった時点で開けないアプリになります。入口はMeetのホーム画面に固定して、個別の会議はカレンダーの招待か、リンクの振り分けで受け取る形にすると作り直しが要りません。

カメラは映るのに画面共有だけができません。

macOSの画面収録の許可が、そのアプリに対して出ていない状態です。システム設定のプライバシーとセキュリティにある画面収録の一覧を開き、該当のアプリを有効にします。許可を与えたあとにアプリの再起動が必要な場合もあります。会社の端末では管理ポリシーで制御されていることがあります。

作ったアプリで、会議の前に確認しておくことは何ですか?

ひとりで会議を立てて、4つを通しで試します。マイクで声が拾えるか、カメラが映るか、ウインドウを1つ共有できるか、背景のエフェクトが出るか。この4つが通れば本番で止まりません。所要は数分で、本番の直前に慌てる時間より短く済みます。

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