Google MeetをMacでアプリとして開く|公式PWAとDockへの置き方

会議のたびにブラウザのタブを探している状態は、タブが15枚を超えたあたりから明確に遅くなります。Google Meet アプリ macで検索する人の多くは、Zoomのように独立した窓で立ち上がる形を探しています。結論から書くと、Macで動く公式のデスクトップアプリはApp Storeに並んでいません。代わりにGoogle自身が案内している道があり、それに加えてmacOS側に用意された道もあります。どれを選ぶかで、通知の出方とログイン状態の持ち方が変わります。

MacにGoogle Meetの公式アプリは並んでいない

App StoreのGoogle Meet(販売元 Google LLC)の情報欄を見ると、互換性はiOS 18.0以降、iPadOS 18.0以降と書かれています。iPhoneとiPadだけが対象で、Macの行はありません。Apple Siliconを積んだMacではiPhone向けアプリがそのまま動く場合がありますが、Google Meetはその対象にも入っていない状態です。

Mac App Store側をアプリ名で探しても、出てくるのはGoogle以外の開発者が作った補助ツールです。会議に入る窓だけを用意するもの、背景を差し替えるものなどが並びますが、Google LLCが販売元になっているデスクトップ版は見当たりません。つまり、Macで会議を開く経路はWebのmeet.google.comが正面玄関で、そこから先をどう扱うかという話になります。

この状況は今に始まったものではありません。Googleは2019年の時点で、単体のアプリのように扱う方法を用意しています。

Googleは7月30日(現地時間)、同社のWeb会議ツール「Google Meet」が、Webアプリをネイティブアプリのように扱えるPWA(Progressive Web App)の技術を活用し、単体のアプリとして使えるようにしたと発表した。インストールにはGoogle Chromeバージョン73以降が必要で、WindowsだけでなくmacOS、Chrome OS、Linuxでも利用できる。 出典: pc.watch.impress.co.jp

ネイティブのアプリを配らない代わりに、Webの画面を独立した窓に出す形を公式の答えとして置いた、という整理になります。

Googleが案内しているPWAの入れ方

GoogleのMeetヘルプには、パソコンにプログレッシブウェブアプリを入れる手順がそのまま載っています。条件はバージョン73以降のGoogle Chromeで、対応するのはWindows、macOS、ChromeOS、Linuxの4つです。手順そのものは短く、meet.google.comを開き、アドレスバーの右側に出るインストールのアイコンを押すだけです。入れたあとはアプリドックにMeetのアイコンが並びます。

Google Meet プログレッシブ ウェブアプリ(PWA)を使用すると、会議ウィンドウを簡単に見つけることができます。PWA と Google Meet の機能は同じです。Google Chrome ブラウザの更新時に自動的に更新されます。 出典: support.google.com

ここで押さえておきたいのが、Chromeを既定のブラウザにする必要はないものの、Chromeを開いておく必要があるという条件です。普段Safariを使っていて、会議のときだけChromeを立ち上げる運用の場合、この前提が効いてきます。

Chrome側のヘルプを見ると、Meetに限らない一般の手順も案内されています。右上のその他アイコンから「キャスト、保存、共有」を選び、「ページをアプリとしてインストール」を選ぶ形です。アドレスバーの右にインストールのアイコンが出るサイトなら、そちらからでも同じことができます。ウェブアプリには通知、アイコンのバッジ、オフライン用の追加ストレージが含まれる場合があるとも書かれており、ただのショートカットとは別物として扱われていることが分かります。

Safariの「Dockに追加」という、もう一本の道

macOS Sonoma 14からは、Safariの側にもWebページをアプリとして保存する機能が入りました。メニューバーの「ファイル」から「Dockに追加」を選び、名前を付けて追加すると、ホームフォルダの「アプリケーション」フォルダに保存され、DockからもSpotlightからも開けるようになります。

Chromeから入れるPWAとの最大の違いは、Safari本体との切り離され方です。Appleの説明では、Webアプリの閲覧履歴、Cookie、Webサイトデータ、設定情報はSafariと共有されません。

Webアプリは、Safariとは別に機能します。閲覧履歴、Cookie、Webサイトデータ、設定情報はSafariと共有されません。そのため、Safariプロファイルを使う場合と同様に、ブラウズをほかとは切り分けることができます。 出典: support.apple.com

この一文は、便利さと面倒さの両方を含んでいます。Safariですでにログイン済みでも、作った窓では改めてログインを求められます。一方で、仕事のアカウントと個人のアカウントを別々の窓に分けて持てる、という利点にもなります。会議のリンクを踏むたびにアカウントの取り違えが起きている人にとっては、こちらのほうが効きます。

作ったあとの設定も細かく触れます。アプリの名前、参照するURL、アイコンを後から差し替えられるほか、戻る進む共有のボタンを出すかどうか、タイトルバーにサイトの色を反映するかどうかも選べます。見た目を素のアプリに近づけたいなら、ナビゲーションの表示を切るのが早道です。

アプリにしたあと、実際に何が変わるか

窓を分けた効果が出るのは、次の4点です。

  • Command+Tabの並びに入る。タブの海を探す動作が、アプリの切り替えに変わります
  • Dockのアイコンに未読の件数がバッジとして出ます。Appleの説明では、通知の許可をSafariの中ではなくWebアプリの中で与えることが条件になります
  • 通知の設定がアプリ単位になります。システム設定の通知一覧には、サイトのURLではなくWebアプリの名前で並びます
  • ログイン項目に追加すれば、Macにログインした時点で開いた状態にできます

逆に、変わらないことも把握しておくと落差がありません。中身はWebの画面そのままなので、会議中の操作も表示も、ブラウザで開いたときと同じです。回線が細いときの挙動も、カメラの画質も、アプリ化で改善する類のものではありません。改善するのは、開くまでの手数と、開いたあとの探しやすさです。

もう1つ、Chromeから入れたPWAはChromeの更新に合わせて自動で更新されます。手動でアップデートを当てる作業は発生しませんが、裏を返すとChrome側の状態に依存します。Chromeを削除したり、プロファイルを作り直したりすると、そのアプリの扱いも一緒に動きます。

Google Meet特有のつまずき

会議のサービスならではの詰まり方が3つあります。

1つ目が、カレンダーの予定から会議に入ったときの動きです。Googleのヘルプでは、カレンダーの予定から参加するとその会議の控え室にリダイレクトされると案内されており、その場合はブラウザのアドレスバーからアプリを開く操作が必要になります。せっかくアプリを作っても、入口がカレンダーである限りブラウザを経由する場面が残る、ということです。予定の通知から直接入る習慣の人は、この1手が毎回付いてくると考えておくほうが現実に近くなります。

2つ目が、PWAでは使えない機能がある点です。Googleのヘルプには、通話中に絵文字が使えないこと、メッセージは受信できるが送信はできないことが明記されています。チャット欄にリンクを貼って共有する使い方をしている場合、この制約は無視できません。送る必要があるときはブラウザ側の画面に戻ることになります。

3つ目が、カメラとマイクの許可です。Webアプリは設定情報をブラウザ側と共有しないため、ブラウザで許可済みでも、新しく作った窓では改めて許可を求められます。初回の会議で慌てないよう、作った直後に自分だけの会議を立てて、カメラとマイクと画面共有を一度ずつ通しておくと安全です。画面共有を使う場合は、macOS側の画面収録の許可も別途求められることがあります。

複数アカウントをどう分けるか

Google Meetで一番やっかいなのが、アカウントの切り替えです。仕事のWorkspaceアカウントと個人のGmailアカウントの両方で会議に呼ばれる人は、ブラウザ1つで回している限り、招待リンクを踏むたびにどちらのアカウントで開いているかを確認する作業が発生します。

分ける方法は、大きく2通りです。1つは、SafariのWebアプリを2つ作り、それぞれ別のアカウントでログインしておく形です。CookieとWebサイトデータが共有されない仕様がそのまま効くため、窓を開いた時点でアカウントが確定します。もう1つは、Chromeのプロファイルを分けたうえで、プロファイルごとにPWAを入れる形です。こちらはChromeの拡張機能や既存のログイン状態をそのまま引き継げる利点があります。

どちらにしても、アイコンが同じでは意味が半減します。SafariのWebアプリは設定画面からアイコン画像を差し替えられるため、仕事用と個人用で見分けが付くようにしておくと、Dockの中で迷わなくなります。

会議以外の画面も同じ形にそろえるとき

ここまでの整理で分かるのは、Macで独立した窓を作る道は複数あり、それぞれ制約の形が違うということです。SafariのWebアプリはmacOS Sonoma 14以降が前提で、ChromeのPWAはChromeを開いておくことが前提になります。使っているmacOSの版が古い場合や、会議以外のサービスもまとめて同じ形にそろえたい場合は、サイトをアプリにする専用の道具を使う経路もあります。この種の道具は、URLとアイコンを指定して.appを作る作りで、アプリごとに独立したブラウザプロファイルを割り当てるものが多く、アカウントの分離を前提に設計されています。

選ぶときに見るべき点は3つです。作った.appがブラウザの更新でどうなるか、通知をアプリ単位で切り替えられるか、複数のサービスを1つの窓にまとめる形を選べるか。1日に何度も行き来する組み合わせなら1つの窓にまとめたほうが速く、通知の扱いを分けたいなら別々のアイコンにしたほうが向きます。どの範囲まで作れるかはできることにまとまっており、実際の作成の流れは使い方ガイドで確認できます。

会議だけでなく、社内の管理画面や勤怠、チャットも同じ棚に並べたい場合は、あらかじめ登録されているサービスの一覧が役に立ちます。よく使われるサービスがプリセットとして用意されていれば、URLの入力もアイコンの設定も要りません。対応している範囲は対応サービス一覧にあり、無料の範囲でどこまで作れるかは料金で確認できます。挙動の細かい違いはよくある質問に整理されています。

最後に順序の話をします。まずはGoogleが案内しているPWAを入れて、1週間そのまま使ってみるのが素直です。カレンダーから入る経路が多い人はブラウザを経由する場面が残り、チャット欄を頻繁に使う人は送信の制約に当たります。その2つが気にならなければ、それ以上の道具は要りません。引っかかった人だけが、次の選択肢を見ればよい話です。

よくある質問

MacにGoogle Meetの公式デスクトップアプリはありますか?

App StoreのGoogle Meetは互換性がiOS 18.0以降とiPadOS 18.0以降と記載されており、Macは対象に入っていません。Googleが公式に案内しているのは、Chrome 73以降でインストールするプログレッシブウェブアプリです。Macで独立した窓を使いたい場合は、この方法かSafariの「Dockに追加」を使うことになります。

ChromeのPWAとSafariの「Dockに追加」は何が違いますか?

Chromeから入れたPWAはChromeの更新に合わせて自動更新され、Chromeを開いておく必要があります。SafariのWebアプリはmacOS Sonoma 14以降が条件で、閲覧履歴やCookie、設定情報をSafariと共有しません。そのため、アカウントを分けて持ちたい場合はSafari側が向きます。

アプリにするとGoogle Meetの機能は制限されますか?

GoogleのヘルプにはPWA固有の注意として、通話中に絵文字が使えないこと、メッセージは受信できるが送信はできないことが記載されています。会議中にチャット欄でリンクを共有する使い方をしている場合は、その操作だけブラウザ側の画面に戻る必要があります。

仕事用と個人用のアカウントを別々の窓で開けますか?

SafariのWebアプリはCookieとWebサイトデータを共有しない仕様のため、2つ作ってそれぞれ別のアカウントでログインしておけば、窓を開いた時点でアカウントが確定します。Chromeの場合はプロファイルを分けたうえで、プロファイルごとにPWAを入れる形になります。アイコンを差し替えておくと見分けが付きます。

記事一覧へ戻る