MisskeyをPCで使う|Macでサーバーごとに開き分ける
MisskeyをPCで使うときの前提は、他のSNSと少し違います。Misskeyは1つの会社が1つのサービスを運営している形ではなく、サーバーごとに別のサービスとして動いています。そのためアドレスもログインもサーバーごとに分かれ、複数のサーバーに籍を持つと、そのぶんタブが増えます。ここではMisskeyの成り立ちを押さえたうえで、Macでサーバーごとに独立したウィンドウを作る手順と、同じサーバーで複数のアカウントを使う場合の分け方までを整理します。
Misskeyは1つのサービスではなく、サーバーの集まり
公式サイトの説明では、Misskeyはフリーでオープンソースのマイクロブログ作成ソフトウェアとして案内されています。Webサイトを作るときにWordPressのようなソフトウェアを使うのと同じ位置付けで、Misskey自体はサービスそのものではなく、サービスを作るための土台です。ソースコードは2014年の開発当初から公開されていて、誰でも自分のサーバーを立てられます。
利用する側から見ると、この作りがそのまま入口の数になります。公式のサーバー一覧のページには、Misskeyは単一のサービスではなく、各々がサービスを提供する分散型ネットワークであること、利用するにはサービスを提供しているサーバーでアカウントを作成する必要があることが書かれています。なお2026年9月時点では、そのサーバー一覧のページはメンテナンス中と表示されています。これから始める人は、知人が使っているサーバーや、運営者が公開している案内から選ぶ形になります。
サーバーの使われ方も幅があります。公式サイトは、情報収集と情報発信のための自分専用のサーバー、会社の広報用のサーバー、同じ関心を持つ人向けのコミュニティのサーバー、社内向けのプライベートなサーバーという4つの例を挙げています。1人が趣味のサーバーと仕事のサーバーの両方に籍を持つ形が起きやすく、それがPCの画面を混雑させる原因になります。
PCで使うときは、ブラウザで開く形になる
Misskeyのサーバーはブラウザで開くWebアプリとして動きます。Misskey Projectが配っているのはサーバーを動かすためのソフトウェアで、Mac向けのクライアントアプリではありません。公式サイトには、記事執筆時点の版として v2026.9.1 のリリースが告知されています。更新はサーバーの運営者が行うため、利用する側がアプリを入れ替える作業は発生しません。
ブラウザで開く形には、良い面もあります。サーバーの版が上がれば、次に開いた時点で新しい画面になります。ロールやカスタム絵文字のようにサーバーごとに違う設定も、そのサーバーのアドレスを開けばそのまま反映されます。アプリの更新を待つ必要がないのは、自分でサーバーを運営している人ほど利点になります。
一方で、入口がブラウザに集まることで起きる問題があります。Misskeyの機能には、ノートへのリアクション、特定の語を集めるアンテナ、テーマごとのチャンネル、ファイルを管理するドライブなどがあり、どれも開いて操作する画面です。籍を持つサーバーが2つ3つになると、その数だけタブが常駐します。他の仕事のタブと混ざり、目的のサーバーを探すところから始まる状態になります。
複数のサーバーをタブで並べると何が起きるか
Misskeyを複数のサーバーで使っている人がタブのまま運用すると、詰まる場所は3つに集まります。
- サーバーごとにアドレスが違うため、タブの見分けはファビコンとタイトルに頼ることになる。似た名前のサーバーは取り違えやすい
- 他のタブをまとめて閉じたときに一緒に消える。開き直すとログインは残っていても、どのサーバーを開いていたかを思い出す手間が増える
- ブラウザを閉じている時間に返信やメンションが来ても、Macの通知としては届かない
投稿する先を取り違える事故も、この形で起きます。趣味のサーバーに書くつもりの文章を、会社の広報用のサーバーの投稿欄に入れてしまう種類の間違いです。削除はできても、Fediverseに繋がっているサーバーでは他のサーバーへ既に配送されていることがあります。取り消しを前提にせず、入口で分けておく価値があります。
分散型のSNSに移ってくる人の事情も、この点と結び付いています。
X(旧Twitter)の利用に不安を感じ、分散型SNSへの移行を検討されている方や、既に複数のアカウントをお持ちの方も多いかと思います。 出典: value-domain.com
移ってくる段階では、以前のSNSと並行して使う期間が生まれます。つまり開く画面が一時的に増えます。その時期に画面の並べ方を決めておくと、後で整理し直す手間がかかりません。
Macでサーバーごとに窓を作る手順
Macで窓を切り出す方法は、標準の仕組みで2つあります。どちらも新しいソフトウェアの追加ではなく、1つあたり数十秒で終わります。
1つはSafariの機能です。macOS Sonoma 14から、開いているWebページをアプリとして保存できるようになりました。
Webアプリは、Safariとは別に機能します。閲覧履歴、Cookie、Webサイトデータ、設定情報はSafariと共有されません。そのため、Safariプロファイルを使う場合と同様に、ブラウズをほかとは切り分けることができます。 出典: support.apple.com
手順は、Safariで対象のサーバーを開き、メニューバーの「ファイル」から「Dockに追加」を選び、名前を付けて「追加」を押すだけです。作られたアプリはホームフォルダの中の「アプリケーション」フォルダに保存され、DockとSpotlightから開けます。Misskeyのように複数の窓を作る場合は、名前の付け方を先に決めておくと後が楽です。サーバーのドメイン名をそのまま名前にしておけば、Dockの中でも、⌘とTabの一覧でも取り違えません。アイコンは画像を差し替えられるので、サーバーのアイコンを当てておくと見分けがさらに早くなります。
もう1つはChromeの機能です。Chromeのヘルプには、右上のその他アイコンから「キャスト、保存、共有」を開き、「ページをアプリとしてインストール」を選ぶ手順が案内されています。作ったウェブアプリは chrome://apps から管理でき、消すときはウィンドウ右上のメニューからアンインストールを選びます。サーバーを整理して籍を抜いたときに、窓も一緒に片付けられる形です。
サーバーごとにアドレスが違うため、この分け方には副産物があります。ドメインが違えばCookieも別枠なので、同じブラウザのまま複数のサーバーに同時にログインしていられます。窓を分ける目的は、ログインの衝突を避けることではなく、探す手数と取り違えを消すことになります。
同じサーバーで2つのアカウントを使うとき
事情が変わるのは、同じサーバーの中で2つのアカウントを使い分ける場合です。情報発信用と閲覧専用を分けている人や、運営側のアカウントと個人のアカウントを持っている人が当てはまります。この場合はドメインが同じなので、普通に開くとCookieが1つしか保持されず、交互にログインし直すことになります。
ここで効くのがCookieの分離です。Safariで作ったWebアプリは、閲覧履歴とCookieとWebサイトデータをSafari本体と共有しません。Safari本体で片方のアカウント、作ったWebアプリでもう片方のアカウントという使い分けができます。3つ以上に分けたい場合は、Safariのプロファイルを追加してからそれぞれで作る形になります。
Chromeを使う場合は、先にプロファイルを分けます。Chromeのヘルプにも、仕事用と個人用で別々のアカウントを使う場合にプロファイルが役立つと書かれています。プロファイルを分けずにウェブアプリを2つ作っても、中身は同じアカウントを指すため、切り替えの手間は消えません。順番を逆にしないことが要点です。
窓が3つを超えてきたら、Dockの並び順も決めます。毎日開くサーバーを左、月に数回しか開かないサーバーを右へ並べるだけで、押し間違いが減ります。使わなくなったサーバーの窓は消します。Safariで作ったものはホームフォルダの「アプリケーション」フォルダからゴミ箱にドラッグするだけです。
通知とログインの扱いを先に決める
独立した窓にすると、通知の扱いが1つのアプリとして整います。Appleのサポート情報には、通知を配信するサイトの場合、DockのWebアプリのアイコンに未読の件数を赤いバッジで表示できると書かれています。この機能を使うには、通知の許可を求められたときにSafari本体ではなくWebアプリの中で応答します。すると、システム設定の「通知」の一覧にそのアプリが並び、バナーを出すか、音を鳴らすか、通知センターに溜めるだけにするかを個別に決められます。一覧にはサイトのURLではなく、付けた名前で表示されます。
サーバーが複数あるときは、この設定を分けられることが効きます。仕事の連絡が来るサーバーはバナーを出し、趣味のサーバーは件数だけ見る形にできます。タブのままではブラウザ全体をまとめて扱うことになるため、この細かさは出せません。Appleのサポート情報には、ログイン項目として追加して自動的に開く形にできることも書かれているので、朝に必ず開くサーバーがあるなら開く操作自体を消せます。
セキュリティの設定も、窓を分けるときに合わせて見ておく価値があります。Misskeyは、ワンタイムパスワードによる多要素認証と、物理的なキーを使うパスキー認証に対応しています。窓を分けて開いたままにする運用にするなら、この設定を入れたうえで、Macのロックを短い時間で掛ける形にしておくと安全側に寄ります。
毎日開く画面を選び分ける基準
サイトをアプリにする道具のプリセットの顔ぶれは、この手が効く画面の性質を示しています。メール、カレンダー、チャット、SNS、生成AIの窓口が並んだ対応サービス一覧を眺めると、共通点が見えてきます。1日に何度も開き、開いている時間が長く、他のタブと並べる意味が薄い画面です。Misskeyのサーバーは、この3つのすべてに当てはまります。
プリセットに載っていない社内サーバーや自分で立てたサーバーも、URLを入れれば同じ形で窓になります。Misskeyのように自分でサーバーを運営する人がいるサービスでは、この点が効きます。作った窓で何ができるのかはできることに、通知やタブバーの表示を切り替える手順は使い方ガイドにまとまっています。300以上のプリセットからすぐ作れるので、よく使うサービスはURLを調べる手間もかかりません。費用の内訳は料金に、判断に迷う点はよくある質問に整理されています。
MisskeyをPCで使うときに決めることは2つです。どのサーバーを窓にするかと、同じサーバーのアカウントを分けるかどうかです。前者は開く回数で決まり、後者は使い分けているアカウントの数で決まります。
よくある質問
MisskeyにMac用のアプリはありますか?
Misskey Projectが配っているのはサーバーを動かすためのソフトウェアで、Mac向けのクライアントアプリではありません。PCで使うときは、籍を持っているサーバーのアドレスをブラウザで開く形になります。サーバーの版が上がれば次に開いた時点で新しい画面になるため、利用する側の更新作業はありません。
サーバーはどうやって選べばよいですか?
Misskeyは単一のサービスではなく、各々がサービスを提供する分散型ネットワークなので、どこかのサーバーでアカウントを作る必要があります。2026年9月時点では公式のサーバー一覧のページがメンテナンス中と表示されているため、知人が使っているサーバーや、運営者が公開している案内から選ぶ形になります。
複数のサーバーを同時に開いておけますか?
開けます。サーバーごとにドメインが違うためCookieも別枠で、同じブラウザのまま同時にログインしていられます。窓を分ける目的はログインの衝突を避けることではなく、目的のサーバーを探す手数と、投稿先を取り違える事故を減らすことです。
同じサーバーで2つのアカウントを使い分けられますか?
ドメインが同じなので、普通に開くと交互にログインし直すことになります。Safariで作ったWebアプリはCookieと閲覧履歴をSafari本体と共有しないため、本体側で片方、Webアプリ側でもう片方という使い分けができます。Chromeを使う場合は、先にプロファイルを分けてからウェブアプリを作ります。