notionはブラウザとアプリのどっちか|3つの質問で決める

Notionをブラウザで開くか、アプリを入れるかで検索すると、どちらを勧める記事も出てきます。答えが割れるのは、書き手ごとに比べている軸が違うからです。速さで比べる人、通知で比べる人、拡張機能で比べる人がいて、それぞれの結論は自分の使い方の中では正しくなります。決めるべきなのは一般論の勝ち負けではなく、自分の1日の中でどちらが欠けると困るかです。表示される中身は同じなので、比べる対象は外側の機能と、端末の条件の2つに絞れます。

開いているものは同じで、違うのは外側だけ

先に押さえておくと迷いが減るのが、ブラウザとアプリで見ているページは同じものだという点です。どちらもクラウド上のワークスペースを表示していて、片方でしか作れないブロックや、片方でしか使えないデータベースの機能はありません。編集した内容は接続している限り自動で同期するので、朝はアプリ、外出先ではブラウザという使い方をしても内容がずれることはありません。

つまり選択は、機能の多い少ないではなく、ページの周りに何を付けるかの選択です。アプリを入れると、ページの周りにOSの機能が付きます。ブラウザで開くと、ページの周りにブラウザの機能が付きます。どちらの周辺装備が自分の作業に効くかが判断の全部です。

同期の前提も共通です。Notionはクラウド上のアプリで、接続している限り内容は自動で同期します。どちらで開いていても、同じページを別の端末から開けば最新の状態が出ます。したがって「アプリに入れたデータ」と「ブラウザで書いたデータ」が別々に存在することはなく、片方をやめる決断をしても持ち出しの作業は発生しません。あとから乗り換えられるという前提は、この判断を軽くします。

この視点で見ると、よくある「アプリの方が速い」という評価も扱いが変わります。体感の差はページの読み込みそのものより、目的のページに到達するまでの操作回数から生まれます。タブが20枚開いた状態で目的のタブを探す手間と、アイコンを1回押す手間の差が、速さとして記憶されているだけです。タブを整理して使う人ほど、この差は小さくなります。

アプリ側にしかない4つ

デスクトップアプリを入れると増えるものは、はっきりしています。

1つ目は通知です。メンション、タスクの割り当て、自分で設定したリマインダーが、OSのプッシュ通知として届きます。ブラウザのタブを閉じていても手元に来るという点が、仕事の連絡がNotionの中で回っているチームでは効きます。

2つ目はコマンド検索です。Notionを前面に出していなくても、キーボードショートカット、Macのメニューバー、Windowsのタスクバーから検索とNotion AIを呼び出せます。書きかけの資料から離れずに、別のページの数字だけ引いてくるような使い方ができます。

3つ目はタブのプレビューです。アプリ内のタブにポインターを当てると、そのタブのページの中身が先に見えます。似た名前のページを何枚も開く運用では、開き直しの回数が減ります。

4つ目は起動時の挙動を決められることです。新しいタブを作るたびに検索ウィンドウを開くか、指定した既定のページを出すかを設定で選べます。毎朝同じページから始める人は、後者に寄せると迷いが消えます。

  • 通知: メンションとリマインダーがOSの通知として届く
  • コマンド検索: アプリの外から検索とNotion AIを呼べる
  • タブのプレビュー: 開く前に中身が見える
  • 起動時のページ: 新しいタブの中身を選べる

窓の扱いも変わります。アプリの中で開いたページはアプリ専用の窓にまとまるので、ブラウザで見ている調べ物や社内システムと混ざりません。資料を書きながら別のサイトを参照する作業では、この分離だけでも視線の移動が減ります。あわせて覚えておきたいのが、インストールの直後にコマンド検索とログイン時の自動起動が既定で有効になる点です。どちらもサイドバーの設定から切れるので、入れた日にまとめて見直しておくと後から驚かずに済みます。

ブラウザ側にしかない4つ

逆にブラウザでしか成立しない条件もあります。ここが軽く扱われがちですが、日常の作業に食い込む度合いは通知より大きいことがあります。

1つ目は拡張機能です。パスワード管理、翻訳、Webクリップ、スクリーンショットへの注釈といった道具は、ブラウザの中で動きます。デスクトップアプリはそれらを読み込まないため、拡張機能を前提にした作業は結局タブに戻ることになります。

2つ目は複数アカウントの同時利用です。デスクトップアプリは一度にサインインできるアカウントが1つです。同じアカウントにぶら下がるワークスペースの切り替えはアプリ内でできますが、勤務先から配られた別のメールアドレスのアカウントは、サインアウトしてから入り直す形になります。ブラウザなら、プロファイルやウィンドウを分けることで並べたままにできます。

3つ目は共有されたページの扱いです。取引先から届いた共有リンクを、自分のアカウントとは別の立場で確認したい場面があります。ブラウザなら別のウィンドウで開いて見え方を確かめられます。

4つ目は端末を選ばないことです。出先の共用機、支給されたばかりの端末、インストールが許可されていない環境でも、ログインすればその場で同じワークスペースが開きます。手元の機械が壊れた日に作業を止めずに済むという意味で、保険としての価値もあります。

見落とされやすい細かな利点もあります。ブラウザの履歴に残るので、名前を思い出せないページに昨日の経路から戻れます。ブックマークバーに常用のデータベースを並べておけば、検索を挟まずに開けます。ページの印刷やPDFとしての保存も、ブラウザの印刷ダイアログが慣れた形で使えます。細かいと言われる部分ですが、1日に何度も通る動線ほど、慣れた操作でできることが効きます。

3つの質問で切り分ける

軸が並んだところで、自分の答えを出します。次の3つに順番に答えると、ほとんどの場合は片方に寄ります。

1つ目の質問は、Notionからの連絡を見落として困ったことがあるかです。あるなら通知が効くので、アプリが有利になります。無いなら、この軸は判断材料から外して構いません。

2つ目の質問は、毎日使う拡張機能があるかです。パスワード管理や翻訳が作業の前提になっているなら、アプリだけで完結しません。この場合はブラウザが主で、アプリは補助という並びになります。

3つ目の質問は、アカウントを2つ以上使い分けているかです。使い分けているなら、サインアウトの往復が毎日発生するかどうかを見積もります。1日に何度も往復するなら、アプリ単独では負担が積み上がります。

3つの答えが割れた場合は、直近1週間で実際に困った回数の多い方を採ります。通知を1度も見落としていないのに通知を理由にアプリを入れると、増えるのは起動する項目だけです。逆に、拡張機能を毎日使っているのに通知を優先すると、翻訳やパスワードの入力のたびにブラウザへ戻ることになります。判断の材料は将来の想定ではなく、直近の実績に置く方が外しません。

判断の軸 ブラウザ デスクトップアプリ
通知 ブラウザを開いている間だけ OSの通知として届く
拡張機能 そのまま使える 読み込まれない
アカウントの同時利用 プロファイルで分けられる サインインは1つ
アプリの外から検索 できない コマンド検索がある
インストールの可否 不要 端末の方針に左右される

併用するときの役割分担

どちらか一方に決めきれない場合、両方を入れて役割を分ける形も現実的です。ただし何も決めずに両方入れると、リンクを押すたびにどちらで開くかが揺れて、かえって手間が増えます。

分担の付け方として素直なのは、書く場所と確かめる場所を分けることです。文章を書く、データベースを整える、会議中に議事録を追記するといった腰を据える作業はアプリに寄せます。共有リンクの見え方を確認する、翻訳の拡張機能を通して読む、公開したページを外部の目線で開くといった作業はブラウザに寄せます。

そのうえで、リンクを押したときの行き先を1回だけ決めておきます。設定はアプリ側とWeb側の両方にあり、片方だけ変えても揃わないため、どちらに寄せるかを先に決めてから両方を触るのが早道です。行き先が安定すると、併用しているという意識自体が薄れます。

端末の条件で、選択肢が1つに減る場合

好みで選べない状況もあります。デスクトップアプリの要件はmacOS 12以上、Windows 10 バージョン21H2以上と示されており、これを下回る機械では選択肢がブラウザだけになります。Linux版は提供されておらず、ヘルプもChrome、Firefox、Safariで開くよう案内しています。

会社から配られた端末も同じです。インストールできるアプリや配布形式がIT部門の方針で決まっている環境では、アプリを入れる選択が最初から存在しません。この場合に読むべきなのは比較記事ではなく、ブラウザ側で使い勝手を上げる方法です。専用のウィンドウを分ける、プロファイルを分ける、よく使うページをブックマークバーの先頭に置くといった手当ての方が、入れられないアプリを調べ続けるより早く効きます。

逆に、ブラウザ側にも条件はあります。公開されている要件では、Chromeは過去8回の主要な延長安定版リリース、Firefox、Safari、Edgeは直近2つのメジャーリリースが対象です。ヘルプにはこう書かれています。

Notionを最大限に活用するために、最新バージョンのOSやブラウザをご使用ください。 出典: notion.com

古いMacでブラウザを使い続ける方針を取るなら、Safariに寄せるとOSのバージョンに引きずられます。自動で新しくなるブラウザを主に使う方が、条件から外れにくくなります。

独自データから見える3つ目の答え

ここまでの整理で残るのは、通知とアプリらしい扱いは欲しいが、拡張機能と複数アカウントも手放せないという層です。この2つは公式アプリとブラウザのどちらか一方では両立しません。

そこで選ばれているのが、ブラウザを土台にした独立した窓です。動いているのは既にMacに入っているブラウザなので、拡張機能はそのまま効き、ログインの状態も引き継がれます。それでいてDockにアイコンが並び、アプリの切り替え一覧にも独立して出ます。用意されているサービスは300以上のプリセットからすぐ作れる状態で、顔ぶれは仕事で毎日開くものに偏っています。土台にできるブラウザはChromeやBrave、Microsoft Edgeなど7種類あり、窓ごとに別のプロファイルが割り当てられるため、個人と勤務先のアカウントを同時に開いたままにできます。

何が設定できるのかはできることに一覧があり、URLを入れてアイコンを決めるまでの流れは使い方ガイドで確認できます。自分が毎日開くサービスが入っているかは対応サービス一覧、無料で作れる本数と買い切りの金額は料金、作る前の疑問はよくある質問にまとまっています。

最初に決めるのは、3つの質問のうち自分に当てはまるものです。通知だけが理由ならアプリ、拡張機能とアカウントが理由ならブラウザ寄りの構成、その両方が理由なら独立した窓という順に、選択肢は自然に絞れます。

よくある質問

Notionはブラウザとアプリで機能に差がありますか?

表示されるページとデータベースの機能は同じです。差が出るのは外側で、アプリには通知、コマンド検索、タブのプレビューがあり、ブラウザには拡張機能と複数アカウントの同時利用があります。編集内容は接続している限り自動で同期します。

アプリを入れると動作は速くなりますか?

体感の差の多くは、目的のページに着くまでの操作回数から生まれます。タブが増えるほどブラウザ側の探す手間が増えるため、アプリが速く感じられます。タブを整理して使っている場合、この差は小さくなります。

両方を入れて使い分けても問題はありませんか?

問題ありません。書く作業をアプリ、共有リンクの確認や拡張機能を使う作業をブラウザに寄せる分担が扱いやすい形です。リンクの行き先の設定はアプリ側とWeb側の両方にあるため、どちらに寄せるかを先に決めて両方を揃えます。

古いパソコンではどちらを選ぶべきですか?

デスクトップアプリの要件はmacOS 12以上、Windows 10 バージョン21H2以上です。下回る場合はブラウザが唯一の経路になります。ブラウザ側にも対応バージョンの条件があるため、自動で更新されるブラウザを主に使う方が安定します。

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