Prime VideoのアプリはPCにあるか|3つの経路を比較
「prime video アプリ pc」で調べる人がまず知りたいのは、パソコンにアプリがあるのかどうかです。答えは、あります。ただし経路は3つあり、そのうち2つはOSによって使える使えないが決まります。そして、多くの記事が触れないまま終わる重要な点が1つあります。アプリを入れても画質は上がりません。この記事では、公式が公開している動作環境の表に沿って3つの経路を並べ、どの条件のときにどれを選ぶのかを整理します。
パソコンから見る経路は3つある
Prime Videoの公式ヘルプは、パソコンでの動作環境を経路ごとに分けて公開しています。整理すると次のとおりです。
| 経路 | 使える環境 | 画質 | ダウンロード |
|---|---|---|---|
| ウェブブラウザ | Windows、macOS、Chrome OS、Linux | HDまで | 不可 |
| Windows版アプリ | Windows 10 / 11 | HDまで | 可能 |
| Mac版アプリ | macOS 11.4 Big Sur以降 | HDまで | 可能 |
ブラウザ版で対応が明記されているのは、Google Chrome、Mozilla Firefox、Microsoft Edge、Safari、Operaの最新バージョンです。WindowsとmacOS以外のOSで見る場合、再生は標準画質に制限されると明記されているため、ChromeOSやLinuxで見る人は最初からこの制約を受けます。
Mac版アプリはMac App Storeで配布されています。掲載を見るとサイズは110.1MBで、iPhoneやiPadと同じ番号のアプリがMac向けにも提供されている形です。「Macにはアプリが無い」と書いている記事は情報が古くなっています。
画質はどの経路でもHDまで
3つの経路を比べたときに、いちばん誤解されやすいのがここです。公式の表を見ると、ウェブブラウザ、Windows版アプリ、Mac版アプリのいずれも「ストリーミング時の画質 HDまで」「音質 ステレオ」と書かれています。アプリを入れると4Kになる、という話は公式の資料には出てきません。
字幕、音声の説明、ライブストリーミングも、3つの経路すべてで利用できます。差が出るのはプロフィールの扱いで、ウェブブラウザとMac版アプリは対応、Windows版アプリは一部のモデルで対応、という書かれ方になっています。
つまり「見るだけ」なら、経路を変えても体験は変わりません。アプリを入れる理由は別のところにあります。
アプリを入れる理由は、ほぼダウンロードに集約される
ブラウザ版とアプリを決定的に分けるのが、オフライン再生のためのダウンロードです。公式ヘルプはこう書いています。
オフラインで視聴するためにPrime Videoタイトルをダウンロードするには、Fireタブレット、iOS/Android/macOS/Windows 10、11版のPrime Videoアプリが必要です。 出典: primevideo.com
ブラウザ版はこの一覧に入っていません。飛行機や新幹線、通信の届かない場所で見る予定があるなら、アプリを入れる以外の選択肢がないということです。
ダウンロードの操作自体は簡単で、映画は商品詳細ページからダウンロードを選び、テレビ番組はシーズン全体をまとめて落とすか、エピソードの一覧でダウンロードのアイコンを選びます。AndroidとWindows版のアプリでは保存先を選べますが、USB接続のドライブへの保存は推奨されていません。
もう1つ制約があります。ダウンロードしたコンテンツは、ChromecastやAirPlayでの再生が許可されていません。テレビでのオフライン再生は、対応するアダプタを使って対応する端末で行う形になります。テレビの大画面で見る前提なら、ダウンロードは解決策になりません。
なお、すべての作品を落とせるわけではありません。配信元との契約によってダウンロードの可否は作品ごとに変わるため、旅行の前に落とすつもりでいたのに対象外だった、ということが起こります。移動中に見る予定があるなら、出発の前日までに実際に落として確かめておくのが確実です。
キーボードショートカットは経路をまたいで共通
再生中の操作は、ブラウザ版でもWindows版アプリでもMac版アプリでも同じキーが使えます。覚えておくと、マウスに手を伸ばす回数が減ります。
- スペース … 再生と一時停止の切り替え
- F … 全画面表示の開始と終了(macOSではFnキーとFの組み合わせ)
- Esc … 全画面表示または再生の終了
- 左右の矢印キー … 10秒の巻き戻しと早送り
- 上下の矢印キー … 音量の上げ下げ
- M … ミュートの切り替え
- C … 字幕のオンオフと言語の切り替え
- A … 音声解説や会話ブーストなど、利用できる音声の切り替え
macOSでのFキーだけ挙動が違う点は覚えておく価値があります。ファンクションキーの設定によっては、そのままFを押しても全画面にならないためです。
古いMacを使っているなら、経路は自動的に決まる
Mac版アプリの条件はmacOS 11.4 Big Sur以降です。それより前のバージョンを使っている場合、アプリは選択肢から外れ、ブラウザ版が唯一の入口になります。
会社から支給されたMacで管理者の権限がなくアプリを追加できない環境も同じです。この場合も比較の話はそこで終わり、残るのは「ブラウザで開いた窓をどう扱うか」だけになります。
そしてこの条件は、思ったより多くの人に当てはまります。動画を見る用途では処理性能が足りていれば買い替える理由が薄く、古いMacが長く現役でいるためです。
ブラウザ版で困るのは、置き場所と混線
ブラウザ版で不便なのは、画質でも機能でもありません。置き場所です。
Prime Videoのタブは、調べ物のタブや仕事のタブと同じ列に並びます。再生中に別のタブへ切り替えると、音だけが鳴り続けてどこから出ているか分からなくなります。ブラウザを終了すれば再生も止まります。全画面にすれば集中できますが、今度は他の作業に戻るのに手間がかかります。
もう1つが、アカウントの混線です。家族で1台のMacを共有している場合、ブラウザにログインしているAmazonアカウントは1つだけです。Prime Videoにはプロフィールを分ける機能がありますが、これは同じアカウントの中で視聴履歴やおすすめを分ける仕組みで、別のアカウントに切り替えるものではありません。夫婦や親子で別々のプライム会員になっている場合、ログインし直す往復が毎回発生します。
プロフィール機能の範囲も押さえておくと判断が早くなります。1つのAmazonアカウントに登録できるのは最大6つで、内訳はデフォルトのプライマリプロフィール1つと、追加のプロフィールが最大5つです。大人用と子ども用のどちらでも作れます。おすすめ、シーズンの進捗、ウォッチリストがプロフィールごとに分かれるため、同じ家庭で1つのアカウントを共有しているなら、まずこの機能で足りるかを確認するのが順番です。足りないのは、会員そのものが別々になっているときだけです。
再生できないときに、どこから疑うか
ブラウザ版で再生が止まる場合、原因の切り分けには順番があります。Amazonはエラーごとに個別のヘルプページを用意していて、2063、5004、7235、7279といった番号がそれぞれ独立した記事になっています。画面に番号が出ているなら、まずその番号で調べるのがいちばん速い経路です。
番号が出ない場合は、対応ブラウザの一覧に自分のブラウザが入っているか、そして最新バージョンかを確認します。公式が挙げているのはChrome、Firefox、Edge、Safari、Operaの最新バージョンで、それ以外のブラウザは動作の対象外です。ここで外れていると、他をいくら調べても解決しません。
もう1つ見落としやすいのが、WindowsとmacOS以外のOSでは再生が標準画質に制限される、という条件です。画質が粗いという相談の一部は、故障ではなく仕様の側にあります。
ブラウザ版を、独立した窓として置く
この2つを同時に解決する経路が3つ目としてあります。サイトをアプリにする道具で、ブラウザ版のPrime Videoだけを開くアプリを作る方法です。
この種の道具は、動画の再生に必要な仕組みを自前で用意するのではなく、Macにすでに入っているChromium系のブラウザをそのまま土台にします。ここが実務上は重要で、Electronのようにブラウザエンジンを同梱する方式のツールは、著作権保護のかかった動画の再生に必要な部品をライセンスの都合で含んでいないことがあります。土台が本物のブラウザなら、ブラウザで見られるものはそのまま見られます。
できあがったアプリはDockに専用のアイコンで並び、Cmd+Tabの一覧に出て、Mission Controlでも独立した窓として扱われます。ブラウザを終了しても止まりません。音がどこから出ているかも一目で分かります。300以上のサービスがプリセットとして登録されていて、URLもアイコンもアプリ名も最初から組になっているため、Prime Videoのような定番のサービスは一覧から選ぶだけで作れます。何が入っているかは対応サービス一覧で見られます。
土台に選べるブラウザはChrome、Chrome Canary、Chromium、Brave、Microsoft Edge、Vivaldi、Operaの7種類です。Prime Videoが対応ブラウザとして挙げているChrome、Edge、Operaがこの中に含まれています。作り方は使い方ガイドにまとまっていて、URLとアプリ名を入れ、アイコンを選び、作成を押す3ステップです。
家族で1台を共有しているときの組み方
作ったアプリには、1つずつ独立したブラウザプロファイルが割り当てられます。Cookie、ログインセッション、履歴、キャッシュがアプリ間で分かれるため、同じPrime VideoのURLから2つアプリを作れば、それぞれ別のAmazonアカウントでログインした状態を保てます。片方でログアウトしても、もう片方は残ります。
アイコンを変えられるので、Dockに並べたときにどちらが誰の窓かも一目で分かります。アイコンはプリセットから選ぶほか、手持ちの画像を読み込ませることもでき、macOS標準の角丸のマスクが自動で当たるので他のアプリと見た目が揃います。
まず3つまでは無料で作れます。増やしたくなったときも買い切りの1回払いで無制限になるので、月額が積み上がる心配はありません。金額の比較は料金に、細かい疑問はよくある質問にまとまっています。
経路を決める順番
上から見て、当てはまった時点で決まります。
- オフラインで見る予定がある … Windows版かMac版のアプリ一択です。ブラウザ版では落とせません。
- macOS 11.4より前を使っている、または管理者権限がない … ブラウザ版一択です。あとは窓をどう置くかだけ決めます。
- 広告ブロックや翻訳の拡張機能を効かせたい … ブラウザ版を独立した窓にする形が合います。
- 家族で別々のAmazonアカウントを使っている … プロファイルの分かれたアプリを人数分作る形が素直です。
- テレビの大画面で見る … ダウンロードした作品はキャストできないため、ストリーミングで見る前提になります。
画質だけを基準に選ぶと、どの経路も同じなので決め手がありません。オフラインで見るかどうか、そして窓をどこに置くか。この2つで決めれば迷いません。
よくある質問
Prime VideoのMac用アプリはありますか?
あります。Mac App StoreでPrime Videoのアプリが配布されており、公式の動作環境にもMac版としてmacOS 11.4 Big Sur以降という条件が明記されています。それより前のバージョンのmacOSでは対象外になるため、ブラウザで開く形になります。
アプリにすると画質は上がりますか?
上がりません。公式の動作環境の表では、ウェブブラウザ、Windows版アプリ、Mac版アプリのいずれも画質はHDまで、音質はステレオと記載されています。アプリを入れる理由は画質ではなく、オフライン再生のためのダウンロード機能にあります。
ブラウザ版で作品をダウンロードできますか?
できません。公式ヘルプは、オフライン視聴のためのダウンロードにはFireタブレット、iOS、Android、macOS、Windows 10と11版のアプリが必要だと明記しています。なお、ダウンロードした作品はChromecastやAirPlayでの再生が許可されていません。
ブラウザ版をタブから切り離して使えますか?
サイトをアプリにする道具を使えば、Prime Video専用のアプリを作れます。土台はMacに入っているChromium系ブラウザなので、ブラウザで再生できるものはそのまま再生できます。アプリごとにログイン状態が分かれるため、家族で別々のAmazonアカウントを使い分けることもできます。