PWAをMacに入れる方法の選び方|条件を当てる順番

PWAをMacに入れる方法を調べると、Safariで作る、Chromeで入れる、専用の道具を使う、という3つが並んで出てきます。それぞれに利点と欠点が書いてあり、読み終えても決まりません。利点と欠点は、条件を当てる前は同じ重さに見えるからです。

決まらない原因は情報の不足ではなく、当てる順番です。順番を間違えると全部の道が成立して見えます。正しい順番で当てると、多くの場合は3問目で候補が1つに絞れます。ここでは6つの条件を、影響の大きい順に並べます。

順番が結果を変える理由

比較記事が扱う項目は、大きく分けて2種類あります。1つは、答えによって道が消える条件です。macOSのバージョンや端末の管理状況がこれに当たります。もう1つは、どの道でも満たせる条件です。アイコンの見た目や名前の付け方がこれです。

前者を先に当てると、残った道の中だけで後者を考えることになり、検討する量が減ります。後者から考えると、比較した結果が条件で全部消える、ということが起こります。アイコンの作り方を1時間調べた後で、そのMacにはその道具が入らないと分かる形です。

以下の6つは、上から順に「答えによって候補が消える度合い」で並べています。上から当ててください。

条件1:手元のMacのmacOSはどれか

最初の分かれ目はOSのバージョンです。アップルメニューの「このMacについて」で確認できます。

Starting with macOS Sonoma 14, you can use Safari to save any webpage as a web app, so that you can use it independently of Safari. 出典: support.apple.com

ブラウザに含まれる無料の道は、macOS 14から使えます。アプリ化の専用ソフトは製品によって下限が違い、現行世代のものにはmacOS 15以降を条件にしているものがあります。

ここで道が消えるのは2方向です。macOS 14より古いMacでは、Safariで作る道が消えます。残るのはChromeで入れる道と、古いmacOSに対応した道具です。逆にmacOS 15以降であれば、この条件では何も消えません。1問目で候補が減らなかった人は、次へ進みます。

Appleからの更新が終わっている機種を使っている場合、この条件は今後も効き続けます。新しい仕組みは古いOSに降りてこないので、OSの更新が止まった時点で選べる道が固定されます。

逆に、更新が続いているMacでも、この条件は1年ごとに動きます。macOSの新版に合わせて更新を出す道具は、いずれ動作条件の下限を引き上げます。いま選んだ道が来年も同じ形で使えるかは、手元のMacがあと何回OSの更新を受け取れるかに左右されます。買う判断をする前に、その機種がいつまで更新の対象かを確かめておくと、判断の前提が揺れません。

条件2:そのMacを管理しているのは誰か

会社から支給された端末では、アプリの追加が制限されていることがあります。管理ソフトが入っていて、許可されたアプリしか入れられない構成は珍しくありません。

自分の裁量で入れられる端末なら、この条件では何も消えません。制限のある端末なら、外部のソフトを入れる道が消え、すでに入っているブラウザの機能だけが残ります。この場合、SafariかChromeのどちらが管理側で許可されているかが、そのまま答えになります。

管理の設定で止まるのはアプリの追加だけとは限りません。ブラウザの拡張機能の追加が止められている、通知の設定が組織側で決められている、指定外のブラウザが入れられない、といった形もあります。どれも、選んだ道の一部だけが後から効かなくなるという現れ方をするので、作った後に気づくと原因の切り分けに時間がかかります。

先に確かめる方法は単純で、何か1つ小さなアプリを入れてみるか、管理の窓口に聞くことです。ここを飛ばして道具の比較を進めると、最後に全部やり直しになります。

条件3:入れたいサイトは何個か

1個か2個なら、ブラウザに含まれる無料の道で足りることが多くなります。作る回数が少なく、管理する対象も増えないためです。

5個を超えるなら、判断の軸が変わります。全部を同じ手順で作れて、同じ場所に並び、同じ手順で消せるかどうかが効いてきます。無料の道は1つずつ手作業で作るので、5個目を作るころには最初の1個をどう設定したか覚えていない、という状態になりがちです。

数え方でよく起きるのが、個数を多めに見積もることです。ブックマークに入っているものや、月に1回開くものまで数えると、実際より多い数字が出ます。ここで数えるのは、今週のうちに3日以上開いたサイトだけです。この基準で数えると、多くの人は4個から8個に収まります。ブラウザの履歴を開いて、同じURLが何日に出てくるかを見れば、記憶に頼らずに数えられます。

ここで多くの人が候補を1つに絞れます。個数が少なく、端末の制限もなく、macOSも新しいなら、無料の道を選ばない理由が特にありません。個数が多いなら、まとめて扱える道を先に見ることになります。何をまとめて扱えるかはできることに一覧があります。

条件4:同じサービスのアカウントを2つ以上使うか

仕事用と個人用、あるいは会社が複数ある人は、ここで道が分かれます。

Safariで作ったアプリは、Safari本体とも、他のアプリとも保管場所が分かれます。アカウントごとに別のアプリとして持てるので、切り替えの操作そのものが消えます。専用の道具も同じように分けられます。

Chromeで入れたアプリは、ブラウザのプロファイルをそのまま使います。すでにログイン済みならアプリでもログイン状態で開ける一方で、2つ目のアカウントを分けたい場合はプロファイルを分ける操作が別に要ります。プロファイルを分けると、入れたアプリもプロファイルごとに作り直すことになります。

ここで注意したいのは、どの道を選んでも、作った直後にログインをやり直す場合があることです。保管場所が分かれるということは、ブラウザに保存されているログイン情報を引き継がないという意味でもあります。アカウントが3つあるなら、3回のログインが最初に発生します。パスワード管理の道具をどう使うかを先に決めておくと、この段階で止まりません。

アカウントが1つだけの人は、この条件では何も消えません。次へ進みます。

条件5:1日に何回開いて、何分いるか

ここまでで候補が残っている人は、使い方の型で決めます。回数と滞在時間を3日だけ数えると、必要な形が見えます。

  • 1日に20回開いて1回10秒で閉じる(チャット、予定表)
  • 1日に2回開いて30分いる(管理画面、書く道具)
  • 開いたまま画面の端に置き続ける(仕様書、辞書)

無料の2つの道で作れるのは、どちらも通常の窓です。上の3つのうち2番目には合いますが、1番目を通常の窓にすると、作業中の道具とアプリ切り替えの列を奪い合うことになります。3番目も、窓の位置と大きさを毎回手で直すことになります。

メニューバーに常駐させる形や、画面の端に寄せる形が要るかどうかが、この条件の中身です。要らないなら、ここでも候補は減りません。要るなら、その形を持つ道具を選ぶことになります。具体的な作り方の手順は使い方ガイドにまとまっています。

条件6:来年も同じ人が面倒を見るか

見落とされやすい最後の条件です。作ったアプリは、OSが上がったとき、ブラウザが更新されたとき、サイトの作りが変わったときに見直しの対象になります。

自分1人で使うなら、そのとき直せばよいだけです。他の人に渡す場合、あるいはチームの全員に同じ構成を配る場合は、手順が書き残せるかどうかが効きます。無料の道は手順が短い代わりに、設定した内容がそれぞれのMacの中にしか残りません。道具を使う道は、設定を揃えて配る手立てがある分、後で説明しやすくなります。

もう1つ、作ったものを消す手順が説明できるかも見ておく価値があります。Safariで作ったアプリはホームフォルダのアプリケーションフォルダからゴミ箱に入れるだけで消えます。Chromeで入れたものはアプリの窓のメニューから外し、その際に関連するデータを一緒に消すかどうかを選べます。道具で作ったものは、その道具の一覧から外します。渡す相手が自分で戻せる状態かどうかは、後の問い合わせの数に直結します。

費用の性質もここに関わります。買い切りと月額では、来年の扱いが変わるためです。道具側の考え方は料金に整理されており、判断に迷う点はよくある質問でも扱われています。

条件を当てても決まらない項目

6つを当て終えても答えが出ない項目があります。最初に触れた「どの道でも満たせる条件」がこれです。先に外しておくと、比較の途中で迷わなくなります。

  • アイコンの見た目(どの道でも差し替えるか選ぶかができます)
  • Dockに置く位置と並び順(OSの機能なので道の違いと関係ありません)
  • キー1つで呼び出す仕組み(ショートカットの機能で、作ったアプリの種類を問わず割り当てられます)
  • 名前の付け方(Spotlightで打つ文字数に効きますが、どの道でも自分で決められます)

これらを比較の材料に使うと、どの道も同じに見えて決まらなくなります。逆に、6つの条件で道が決まった後であれば、この4つは作業として片づけるだけの項目になります。順番を守る利点は、ここでもう1度効いてきます。

6つの条件を1枚に並べる

上から順に当てて、答えを書き込んでください。

順番 条件 この答えだと候補が減る
1 macOSのバージョン 14より古い
2 端末の管理者 会社の管理下にある
3 入れたいサイトの数 5個を超える
4 同じサービスのアカウント数 2つ以上ある
5 1日の開く回数と滞在時間 回数が多く滞在が短い
6 来年の面倒を見る人 自分以外にも配る

右の欄に1つも当てはまらない人は、ブラウザに含まれる無料の道で足ります。2つ以上当てはまる人は、まとめて扱える道を見るほうが早く終わります。

条件が食い違ったときの決め方

上から当てていくと、途中で矛盾が出ることがあります。macOSが新しく端末も自由だが、サイトが8個あってアカウントも2つ、しかし費用はかけたくない、という形です。

このときは、上の条件を優先します。順番は影響の大きさで並んでいるので、下の条件を守るために上の条件を曲げると、後で作り直しになります。費用は下から2番目の重さしかありません。

判断の幅を知る材料として、アプリ化の道具が並べているサービスの一覧が使えます。対応サービス一覧には300を超えるプリセットからすぐ作れる形で候補が並び、チャット、AI、動画と音楽、生産性、業務と開発、買い物、暮らしに分かれています。自分が毎日開くサイトをこの区分に当てはめると、条件3と条件5の答えがそのまま出ます。区分が1つか2つに固まっている人は使い方の型も1つに決まり、区分が5つ以上に散っている人は、まとめて扱う必要が数字で見えます。

次にやることは、条件1と条件2を今日のうちに確かめることです。この2つは調べれば数分で答えが出て、答え次第で残りの4つを考える必要がなくなることもあります。上から当てる価値は、そこにあります。

よくある質問

条件を当てる順番を変えてはいけませんか?

変えても最後の答えは同じになりますが、検討にかかる時間が増えます。上の2つは答えによって道そのものが消える条件なので、先に当てたほうが調べる量が減ります。アイコンや名前の付け方のような、どの道でも満たせる項目は最後に考えれば足ります。

macOSのバージョンはどこで確認できますか?

画面左上のアップルメニューから「このMacについて」を開くと表示されます。macOS 14以降であればSafariの「Dockに追加」が使えます。専用のソフトは製品ごとに下限が違い、現行世代にはmacOS 15以降を条件にしているものがあります。

会社のMacでも何かしらの方法は残りますか?

すでに入っているブラウザの機能は使える場合が多く、SafariかChromeのどちらかが許可されていれば、そこからアプリの形にできます。ただし管理の設定によってはこれも制限されることがあるので、作業前に管理の窓口へ確認するのが確実です。

無料の方法と有料の道具で、作ったアプリの中身は違いますか?

表示しているのは同じWebページなので、見えている内容自体は変わりません。違うのは、窓の形を選べるか、通知やカメラの許可をアプリごとに管理できるか、ログインの保管場所を分けられるか、といった外側の扱いです。この違いが要るかどうかで選ぶことになります。

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