ショートカットのアイコンを作るとは|Macで指す4つの別物

ショートカットのアイコンを作る、という言い方はMacでは1つの操作を指していません。同じ言葉で説明されている記事を3本読むと、3つとも違う手順が書いてあります。作ったあとに「アイコンが差し替えられない」「押しても違うものが開く」となるのは、手順を間違えたのではなく、そもそも別の物を作っているためです。何が作れるのかを先に分けておくと、どの手順を読めばよいかが決まります。

この言葉がMacで指しているものは、少なくとも4つある

毎日開くサイトをDockに置きたい人と、書類の置き場所を整理したい人と、操作を自動化したい人が、全員同じ言葉で検索しています。行き着く先はそれぞれ別の機能です。

作られるもの 押したときに起きること 画像を自分で差し替えられるか
エイリアス 元のファイルやフォルダが開く できる
Dockに置いた項目 元のアプリやフォルダが開く 元の側を変える
Webアプリ サイトが独立した窓で開く できる
ショートカットApp 登録した一連の操作が走る 決められた絵柄から選ぶ

この4つは、作る場所も、保存される場所も、消し方も違います。エイリアスはFinderの中で完結します。Webアプリはホームフォルダのアプリケーションフォルダに保存されます。ショートカットAppのものはショートカットAppの中にあり、Finderには実体が現れません。

紛らわしいのは、4つとも見た目が「アイコン」であることです。デスクトップやDockに並んでしまえば、どの経路で作ったものかは外から見分けがつきません。3か月前に自分で作ったものでも、差し替えようとして初めて「これはどれだったか」を思い出す作業が発生します。作る段階で経路を決めておくほうが、後の手間が減ります。

エイリアスは、元の物を指す札であって、コピーではない

エイリアスは、元のファイルやフォルダの置き場所を覚えている小さな札です。Finderで対象を選んでファイルメニューから作ると、名前の末尾に「のエイリアス」が付いたものができ、アイコンの左下に小さな矢印の印が付きます。この矢印が、実体ではなく札であることの目印です。

札であることの利点は、元を動かしても追いかける点にあります。書類を別のフォルダに移しても、名前を変えても、エイリアスは元を見つけます。反対に、元を捨てると札だけが残り、押しても目的の物が開かなくなります。デスクトップに並べたアイコンを押して何も起きないとき、多くはこの状態です。

アイコンの画像は自分で差し替えられます。ただし差し替えた結果は、その札だけに適用されます。同じファイルに対してエイリアスを2つ作れば、それぞれ別の見た目を持てます。フォルダの中身を整理する目的なら都合がよく、逆に「全部同じ見た目に揃えたい」場合は、札の数だけ作業が要ることになります。

Dockに並んでいるものは、そのほとんどが実体ではない

Dockに置いた項目も、多くの記事では「ショートカット」と呼ばれます。実態はエイリアスに近く、押したときに元のアプリやフォルダを呼び出す入口です。Appleのサポート文書では、Dockから項目を取り除いたときに削除されるのはエイリアスだけで、実際の項目はMacに残る、と説明されています。

この性質のため、Dockに並んだアイコンだけを差し替えることはできません。見た目を変えたければ、元にあるアプリやフォルダの側を変えることになります。Dockの表示は、元の見た目をそのまま映しているだけです。ここを取り違えて、Dockの項目を選んで情報を見る画面を開き、貼り付け先が見つからずに止まる例がよくあります。

もう1つ、Dockには最近使ったものを表示する領域があります。同じ文書によると、Dockに入っていない最近使ったアプリを最大3つまで表示できるとされています。この領域に出ているアイコンは、自分で並べたものではありません。翌日には別のアプリに入れ替わるため、位置を覚えて押す習慣を作ると、押し間違いの原因になります。自分で置いた項目と最近使ったものは、区切りの線で分かれています。

Webアプリのアイコンは、サイト側が用意したものが最初に入る

サイトを独立した窓で開くための作り方は、macOSの標準機能として用意されています。Appleのサポート文書では、対応する環境が次のように書かれています。

macOS Sonoma 14以降が必要です。 出典: support.apple.com

Safariで目的のページを開き、メニューバーのファイルから「Dockに追加」を選ぶと、名前を付ける画面が出て、そのままDockに並びます。保存先はホームフォルダのアプリケーションフォルダです。同じ文書には、閲覧履歴、Cookie、Webサイトデータ、設定情報はSafariと共有されない、とも書かれています。ブラウザのタブで開いていたときとログインの状態が別になるのは、この仕様のためです。

最初に入るアイコンは、そのサイトが公開している画像から取られます。サイト側が高い解像度の画像を用意していなければ、Dockの中でぼやけます。ここを自分の画像に変えたい場合、作成後にそのWebアプリを開き、メニューバーでアプリの名前をクリックして設定を開くと、アプリケーション名とアイコンを変更できます。作る時点ではなく、作ったあとに直す設計になっています。

同じ設定画面には、アプリケーションURLの欄もあります。新しいURLを入力するか、「現在開いているページを指定」をクリックすると、行き先を差し替えられます。深い階層のページを開きたかったのにトップページで作ってしまった場合でも、作り直しではなくこの欄で直せます。作成時に決まるのは名前だけで、名前もURLもアイコンも、あとから設定で変えられる設計です。

ショートカットAppのアイコンは、色と絵柄の組み合わせで決まる

ショートカットAppは、操作の手順をまとめて1回で走らせるための機能です。ここで言うショートカットは、サイトやファイルへの入口ではなく、処理の束を指します。名前が同じなので検索で混ざりますが、目的がまったく違います。

アイコンの扱いも別です。Appleのサポート文書では、ショートカットの編集画面で名前の横にあるアイコンをクリックして絵柄を選ぶ方法と、新しいショートカットには15色のうち1つが割り当てられることが説明されています。選べるのは用意された色と絵柄の組み合わせで、自分で撮った写真やロゴの画像を持ち込む欄はありません。

  • サイトを開くための入口が欲しい場合、この機能は目的に合わない
  • 毎朝決まった複数の操作をまとめたい場合は、この機能が本命になる
  • 見た目を自由に決めたい場合は、別の経路で作る必要がある

検索して出てきた手順に「15色」「グリフ」という言葉が出てきたら、それはこの機能の説明です。サイトをDockに置く話を探している人が読むと、そもそも該当する画面が見つからないまま時間を使うことになります。

自分の画像を貼る操作は共通で、貼れない場所が決まっている

エイリアスでも、フォルダでも、アプリでも、画像を差し替える操作自体は同じです。画像をプレビューで開いてコピーし、対象を選んで情報を見る画面を開き、左上の小さいアイコンを選んでペーストします。プレビューが扱える形式は、HEIC、JPEG、JPEG 2000、OpenEXR、PDF、PNG、TIFFです。

ここで詰まる原因は、ほぼ決まっています。Appleのサポート文書には、ペーストを選択できない場合はプレビューの下にある大きいアイコンをクリックしている可能性がある、と書かれています。情報の画面には小さいアイコンと大きいプレビュー画像の2か所があり、選ぶべきは上側の小さいほうです。

貼れない場所も明記されています。アプリケーション、ライブラリ、システム、ユーザなど、Macに内蔵されているフォルダはカスタマイズできません。ホームフォルダはカスタマイズできる側に入っています。デスクトップに作ったエイリアスや、自分で作ったフォルダは対象になります。

元に戻す方法も同じ画面にあります。左上の小さいアイコンを選んで、編集メニューからカットを選ぶと、差し替える前の見た目に戻ります。削除ではなく切り取りである点が、慣れるまで見つけにくい部分です。

詰まる場所は、原因ごとに切り分けられる

同じ「うまくいかない」でも、起きていることは何種類かに分かれます。症状から原因に戻れるようにしておくと、やり直しの回数が減ります。

  • ペーストの項目が灰色のまま。大きいプレビューを選んでいるか、内蔵フォルダを対象にしている
  • 貼れたのにぼやける。元の画像の解像度が足りない。Dockと一覧表示では表示される大きさが違う
  • 見た目が変わらない。表示の更新が追いついていないか、そもそも別の物を選んでいる
  • アプリを更新したら元に戻った。差し替えた情報がアプリ本体の更新で置き換えられている
  • 押すと違うものが開く。作った物の種類が想定と違う

最後の1つがいちばん多く、いちばん気づきにくい部分です。デスクトップに並んだ状態では、エイリアスとWebアプリの見分けは矢印の印の有無くらいしかありません。作った経路を思い出せないときは、対象を選んで情報を見る画面を開き、種類の欄を確認するのが速い方法です。

Dockそのものの扱いも覚えておくと迷いません。Appleのサポート文書では、Dockから項目を取り除いた場合に削除されるのはエイリアスだけで、実際の項目はMacに残ると説明されています。Dockから消えたことと、Macから消えたことは別です。

どれを作るかは、3つの問いで決まる

作り始める前に決めておくと、経路を選び直さずに済みます。判断の材料は3つだけです。

1つ目は、開きたいものがサイトかファイルかです。サイトならWebアプリの経路、手元の書類やフォルダならエイリアスの経路になります。2つ目は、独立した窓が要るかどうかです。ログインの状態をブラウザと分けたい、通知をアプリとして受け取りたいという要件があるなら、Webアプリの側でなければ満たせません。3つ目は、見た目を自分で決める必要があるかです。並べるアイコンが10個を超えると、既定のまま並べた場合に押し間違いが出てきます。

仕事用と個人用で同じサービスを使い分けている場合は、2つ目の答えがさらに重要になります。通常のブラウザで開く限り、同じCookieの領域を共有するため、片方にログインすると片方が押し出されます。窓ごとに独立したプロファイルを持たせられる作り方であれば、この問題は起きません。どこまで分けられるかはできることに一覧があり、作成の流れそのものは使い方ガイドに手順としてまとまっています。

サイトをアプリに変える道具の側には、どのサービスが実際に切り出されているかという蓄積があります。300以上のプリセットからすぐ作れる状態で並んでいる顔ぶれを見ると、多いのはやり取りの多いサービスとAI、そして仕事の道具です。自分が毎日開いているものが含まれていれば、URLもアイコンも自分で用意せずに済みます。どの分野が並んでいるかは対応サービス一覧で確認できます。

費用の形も先に見ておくと、無料で試せる範囲が分かります。買い切りか月額かで数年後の総額が変わる点は料金に整理されています。作ったあとの更新でアイコンがどうなるか、拡張機能はそのまま動くのかといった運用の疑問はよくある質問にまとまっているので、数を増やす前に読んでおくと作り直しが減ります。

よくある質問

エイリアスとWebアプリは、見た目でどう見分けますか?

エイリアスはアイコンの左下に小さな矢印の印が付きます。Webアプリには付きません。印が見えないときは、対象を選んで情報を見る画面を開き、種類の欄を確認すると確実です。保存先も違い、Webアプリはホームフォルダのアプリケーションフォルダに入ります。

アイコンのペーストが選べないのはなぜですか?

情報の画面で、上側の小さいアイコンではなく下の大きいプレビュー画像を選んでいる場合に起きます。もう1つは、対象がアプリケーション、ライブラリ、システム、ユーザなどMacに内蔵されたフォルダである場合で、これらはカスタマイズできないと公式に明記されています。

ショートカットAppで、自分の画像をアイコンにできますか?

できません。用意された絵柄と15色の中から組み合わせを選ぶ仕様です。自分の画像を使いたい場合は、エイリアスやWebアプリなど別の経路で作り、情報の画面から画像を貼り替える方法になります。

Webアプリを作ったあとで、開くページを変えられますか?

変えられます。Webアプリを開いてメニューバーでアプリ名をクリックし、設定を選ぶと、アプリケーションURLの欄に新しいURLを入力できます。「現在開いているページを指定」をクリックする方法もあります。名前とアイコンも同じ画面から変更できます。

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