MacBookのサイトアプリ化|どのタブをDockに出すか決める

macbook サイトアプリ化で調べている人の多くは、新しい道具を探しているというより、タブの列に埋もれてしまった3つか4つのサイトを助け出したいと考えています。作る手段そのものは、MacBookに最初から入っています。SafariにもChromeにも、開いているページを独立したアプリとして切り出す項目があり、どちらも数手で終わります。難しいのは作り方ではありません。毎日開く20個のサイトのうち、どれをアプリにして、どれはタブのまま置いておくのかという線引きのほうです。ここを決めずに片端から作ると、Dockが第二のタブバーになって元の問題がそのまま移動します。

MacBookでタブが埋もれるのは、道具ではなく画面の幅の問題

同じ枚数のタブでも、外部ディスプレイをつないだデスクトップと、13インチや14インチの本体画面では見え方がまったく違います。タブは開くほど1枚あたりの幅が縮み、ある枚数を超えると文字が消えてファビコンだけが並びます。この状態になると、目で読んで選ぶことができなくなり、当てずっぽうでクリックして戻る動作が1日に何度も発生します。MacBookは画面が狭いぶん、この限界に早く到達します。

タブを整理する側の機能は年々増えてきました。SafariのタブグループやChromeのタブグループ、ピン留め、macOS Venturaから入ったステージマネージャ、以前からあるMission Controlとデスクトップの切り替え。それでも「毎日開くサイトが行方不明になる」という悩みが減らないのは、これらがすべてブラウザという1つの入れ物の中、あるいはウインドウという単位の中での整理にとどまるからです。ブラウザのウインドウが3つあれば、目的のページがどのウインドウの何枚目にいるのかを探す作業は残ります。

サイトをアプリにするという発想は、この構造そのものを変えます。ブラウザの中の1枚だったものを、Dockに並ぶ独立した1個に格上げする。中身は同じWebページのままで、包む器だけが変わります。MacBookのように画面が限られた機械では、この「器を分ける」効果が据え置き機よりはっきり出ます。

アプリにすると、切り替えの経路そのものが変わる

アプリ化で本当に変わるのは見た目ではなく、そのサイトへ到達する経路です。具体的には次の4つが手に入ります。

  • Dockに専用のアイコンが並び、クリック1回で最前面に来る
  • Command+Tabの切り替え一覧に、ブラウザとは別の項目として出る
  • Mission Controlとステージマネージャで、独立したウインドウとして扱われる
  • Spotlightでアプリ名を打てば直接呼び出せる

MacBookでとくに効くのは2つ目です。トラックパッドから手を離さずに済むCommand+Tabは、ノート型の機械でいちばん使う切り替え操作ですが、ブラウザは何枚タブを開いていても1項目にしかなりません。つまりCommand+Tabで到達できるのは「ブラウザ」までで、そこから先の1枚は自力で探すことになります。よく使うサイトを3つアプリにすると、その3つはCommand+Tabの一覧に固有の顔で並び、探す工程が丸ごと消えます。

もう1つ、見落とされやすいのが誤って別のページへ移動してしまう経路が閉じることです。アプリとして開いた窓にはアドレスバーもタブバーもありません。集中して作業するはずの画面から、リンクをたどって関係のない記事を読み始める流れが物理的に発生しなくなります。ブラウザ側で拡張機能を入れて遮断するより、そもそも入口が無いほうが確実です。

MacBookで使える3つの道と、それぞれの前提

道は大きく3つあります。どれも「Webページを別の器で開く」という点では同じで、器の性質が違います。

まずSafariです。macOS Sonoma 14から、開いているページを「ファイル」メニューの「Dockに追加」で独立したアプリにできるようになりました。Appleの資料には、この器の性質が短く書かれています。

Webアプリは、Safariとは別に機能します。閲覧履歴、Cookie、Webサイトデータ、設定情報はSafariと共有されません。 出典: support.apple.com

追加の費用はかからず、対象のMacBookがSonoma 14以降なら今日から使えます。作ったアプリはホームフォルダの中の「アプリケーション」フォルダに入ります。ディスク直下の共通のアプリケーションフォルダではないため、「作ったのに見当たらない」という詰まり方をしやすい場所です。

次にChromeです。開いているページをアプリとして入れる項目がメニューの中にあり、作られたものはブラウザの拡張機能をそのまま引き継ぎます。拡張機能に依存した仕事の流れがあるなら、この点だけで選択が決まります。ただしメニューの場所と項目名はバージョンによって移動してきた経緯があり、手元のChromeで見つからないときは更新状況を先に確認したほうが早いです。

3つ目が専用の道具です。ブラウザに付属する機能ではなく、包むこと自体を目的に作られたもので、アイコンの差し替え、外部リンクを既定のブラウザで開くかどうかの制御、複数アカウントの窓を並べる運用などを設定として持ちます。無料のものと有料のものがあり、有料には買い切りと継続課金の両方があります。

3つは排他ではありません。通知とアカウント分離が要るサイトはSafariで、拡張機能が要るサイトはChromeで、細かい制御が要るものだけ専用の道具で作る。実際に長く使われ続けている構成は、この混在型がほとんどです。

どのタブをアプリにするか、4つの基準で選ぶ

ここが本題です。全部をアプリにすると失敗します。次の4つのうち、2つ以上に当てはまるサイトだけを選ぶと、Dockが散らからずに済みます。

1つ目は滞在の長さです。朝いちばんに開いてその日ずっと開きっぱなしにするものが対象です。週に1回しか見ないサイトはブックマークで足ります。

2つ目は通知です。macOSのシステム設定の通知一覧には、アプリとして作ったものが単独の行で並びます。そのサイトの通知だけを止めたい、逆にそのサイトだけは集中モード中も通す、といった調整ができるのはアプリにしたときだけです。ブラウザの中のサイトは、ブラウザという1行にまとめられてしまいます。

3つ目はアカウントの分離です。SafariのWebアプリはCookieの保管場所がSafariと別なので、同じサービスの仕事用と個人用を、2つの窓で同時に開いたままにできます。毎朝アカウントを切り替えているサイトがあるなら、そこが最大の効き所です。

4つ目は誤遷移の起きやすさです。管理画面や勤怠システムのように、開いたら作業だけして閉じるべきサイトほど、アドレスバーが無い器の恩恵が大きくなります。

この4つで選ぶと、たいていのMacBookでは対象が3個から6個に収まります。上限の目安を決めておくのも有効で、Dockのアイコンを見て一瞬で用途が分からない数まで増やすと、探す手間がブラウザのタブから移動しただけになります。名前を付けるときも同様で、同じ会社のサービスから3つ作って全部を同じ名前にすると、Command+Tabの一覧に見分けのつかない行が3つ並びます。「メール 仕事」「カレンダー 仕事」のように、用途かアカウントを名前に入れておくと1年後でも読めます。

アプリにしても変わらないこと

期待の方向を間違えると失望します。包んだところで、中身はブラウザで開いていたときと同じWebページです。

読み込みが速くなることはありません。オフラインで使えるようになることもありません。サイト側が対応していない機能が、器を変えたことで生えてくることもありません。そして、メモリの消費が減るわけでもありません。むしろ独立した窓を複数常駐させれば、その分の資源は別々に確保されます。MacBookでバッテリーの持ちを気にしているなら、アプリ化は解決策ではなく、常駐させる数を絞ることのほうが効きます。

一方で、壊れるときの原因はほぼ1つに絞られます。サイト側がURLを変えたときです。ログイン後の入口が変わると、包んだ器は古い住所を開き続けます。専用の道具にはURLを後から書き換える設定がありますが、Safariで作ったものも設定画面からアプリケーションURLを変更できます。作ったアプリが急に真っ白になったら、まずそこを疑うと復旧が早いです。

社内システムを包むときにもう1つ確認しておきたいのが、シングルサインオンが最後まで通るかどうかです。外部の認証画面を経由する仕組みでは、器の種類によって認証が完了しない場合があります。全員に配る前に1台で通しで試すのが安全です。

外部ディスプレイの抜き差しで差が出る場面

MacBookは、机に着いたら外部ディスプレイにつなぎ、離れるときは本体だけで使う機械です。この抜き差しのたびにウインドウの配置が崩れる問題は、ブラウザのタブでは対処のしようがありません。1つのウインドウの中に全部が入っているからです。

サイトをアプリに分けておくと、それぞれが独立したウインドウとして扱われるため、どの画面に置くか、フルスクリーンにするかどうかを個別に決められます。デスクトップを分けて使っている場合は、Dockのアイコンを右クリックしてオプションから特定のデスクトップに割り当てておくと、開くたびに同じ場所に出ます。ステージマネージャを使っているなら、常に一緒に並べたい組み合わせをまとめておくこともできます。

こうした配置の記憶は、ブラウザのタブのままでは得られない部分です。画面の広さが状況によって2倍近く変わるMacBookでこそ、器を分けておく意味が出てきます。

対応サービスの一覧と料金から、次の一手を決める

無料の道で足りるかどうかは、実際に2つか3つ作ってみればすぐ分かります。足りないと感じるとしたら、理由はたいてい3つのどれかです。アイコンが元のサイトのファビコンのままで見分けにくい。作るサイトの数が増えて、1つずつ手作業で設定するのが面倒になった。外部リンクを既定のブラウザで開くかどうかを制御したい。

このいずれかに当たったときに、専用の道具を見る価値が出てきます。判断を早くするために、機能の一覧より先に見ておくとよい情報が2つあります。

1つは、あらかじめ用意されている雛形の数と種類です。この種の道具には300以上のプリセットからすぐ作れるものがあり、その並びを見れば想定されている使い方の幅が分かります。チャットとメールしか無い一覧なら、社内の管理画面を包む用途は想定の外かもしれません。どんな設定項目を持つのかはできることで確認でき、実際の手順の細かさは使い方ガイドを見れば見当が付きます。自分が毎日開いているサービスが含まれているかどうかは対応サービス一覧で先に照合しておくと、作り始めてから引き返す手間が減ります。

もう1つは費用の形です。買い切りなのか継続課金なのか、対応するmacOSのバージョンはどこまでかを料金で確かめておくと、あとで乗り換える手間が減ります。MacBookを数年おきに買い替える前提なら、買い切りが何台まで使えるかも合わせて見ておく価値があります。迷いやすい点はよくある質問にまとまっているので、導入前に目を通しておくと判断が早くなります。

最初に変えるのは1つで充分です。いちばん長く開いているサイトを1つだけアプリにして、1週間使ってみる。Command+Tabの一覧にそれが並んでいることの効き目が分かってから、2つ目を増やせば失敗しません。

よくある質問

MacBookでサイトをアプリにするのに費用はかかりますか?

SafariのDockに追加とChromeのアプリとしてインストールは、macOSとブラウザに含まれているため追加の費用はかかりません。専用の道具には無料のものと有料のものがあり、有料には買い切りと継続課金の両方があります。まず無料の道で2つか3つ作り、足りない点がはっきりしてから有料を検討する順序が無駄になりません。

アプリにするとMacBookのバッテリーやメモリは節約できますか?

節約にはなりません。中身はブラウザで開いていたときと同じWebページで、独立した窓を常駐させればその分の資源は別に確保されます。バッテリーの持ちを改善したいなら、アプリ化ではなく常駐させるサイトの数を絞るほうが効きます。アプリ化の効果は切り替えの速さと集中の維持に出ます。

いくつまでアプリにしてよいですか?

滞在時間が長い、通知を個別に管理したい、アカウントを分けたい、誤って別のページへ移動したくない、という4つの基準のうち2つ以上に当てはまるものだけに絞ると、多くの場合3個から6個に収まります。Dockのアイコンを見て一瞬で用途が分からない数まで増やすと、探す手間がタブから移動しただけになります。

古いMacBookでも同じことができますか?

SafariのDockに追加はmacOS Sonoma 14以降が必要で、それより前のバージョンでは項目自体が出ません。その場合はChromeのアプリとしてインストールを使うか、専用の道具のうち古いmacOSに対応しているものを選ぶことになります。対応するmacOSのバージョンは道具ごとに違うため、導入前に確認してください。

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