WebCatalogで拡張機能は使えるか|Macでの代替経路

WebCatalogと拡張機能を一緒に調べている人の疑問は、実際には2つに分かれます。ひとつは、生成したデスクトップアプリの中でuBlock Originや1PasswordといったChrome拡張が動くのかという疑問。もうひとつは、Chromeウェブストアに出ているWebCatalogの拡張機能が何をするものなのかという疑問です。この2つは別物で、答えも逆方向を向いています。先に切り分けておくと、使えないものを探して半日を溶かさずに済みます。

同じ名前で別の製品が2つある

Chromeウェブストアに掲載されているほうは、新しいタブを置き換える拡張機能です。

WebCatalog lets you customize your new tab with beautiful wallpapers and organize your web apps with folders and pages. 出典: chromewebstore.google.com

役割はブラウザのタブ用のランチャーです。新しいタブのページに掲載サービスの一覧を並べ、壁紙やウィジェットを置き、その配置をアカウントで同期します。デスクトップアプリの中で動くものは何も変わりません。これを入れれば生成したアプリで拡張機能が使えるようになる、ということもありません。

多くの人が知りたいのは2つ目のほうです。生成されたアプリは、WebCatalogが自前で同梱しているエンジンで描かれた別の窓であり、そこにChromeウェブストアの拡張機能を入れることはできません。設定のどこかに隠れている項目ではなく、作りから来る結論です。回避策を探し始める前に、理由まで押さえておくほうが早く終わります。

拡張機能が引き継がれない理由

Chrome拡張はChromeのプロファイルに入ります。そのプロファイルの保存領域に置かれ、そこで権限を与えられ、そのプロファイルが読み込んだページに対して動きます。拡張機能を使う側は、そのブラウザとして、そのプロファイルを読んでいる必要があります。

WebCatalogのアプリはそのブラウザではありません。Macに入っているブラウザを借りるのではなく、アプリと一緒に同梱されたChromiumで動いています。利点は、Chromeが1つも入っていないMacでも動き、ブラウザを消したり入れ替えたりしても影響を受けないことです。その代わり、引き継ぐ元になるプロファイルが存在しないので、拡張機能の一覧は空のままで、窓の中からストアを開く経路もありません。

この要望は何度も出ています。公開されている課題管理には、Chrome拡張への対応を求める投稿が2018年と2020年に残っており、そのリポジトリは2022年に凍結されました。現在公開されている機能の一覧にも拡張機能の項目はありません。公式の料金ページのプラン比較は20行を超えますが、その中に拡張機能の行は含まれていません。代わりに載っているのが広告とトラッカーの遮断で、これはProとBusinessのプランに含まれ、無料のBasicには含まれません。つまり、拡張機能全般ではなく、特定の1つの用途にだけ答えが用意されている形です。

実際に困るのは3種類の拡張機能

拡張機能一般が惜しいわけではありません。困る対象はたいてい3つのどれかで、それぞれ困り方が違います。

パスワード管理

日々の動きが最も変わるのがこれです。ブラウザ拡張が無い状態ではページ内での自動入力が働かないので、ログインはデスクトップアプリからのコピーと貼り付けになります。既知のブラウザのプロセスを認識して入力する方式も、包まれた窓を判別できないことがあり、1Passwordの利用者フォーラムにはWebCatalogのアプリでこの症状が出たという報告が残っています。月に1回しかログインしないサービスなら些細な話ですが、毎週セッションが切れる道具では、アプリを消す理由になります。

広告やコンテンツの遮断

代わりが用意されている唯一の分野です。有料プランの内蔵の遮断機能が一般的な用途を担うので、広告を消すためだけに拡張機能を入れていた人にとっては、ほぼ等価な置き換えになります。残らないのは、自分で書いたフィルタや、行儀の悪い社内ページ用に作った要素の非表示ルールのように、遮断という機能ではなく特定の拡張機能そのものに依存していた部分です。

翻訳やクリップ

翻訳、ノートへの取り込み、画面の注釈といった単機能の拡張機能は、単純に存在しません。必要になったら通常のブラウザで同じページを開き直すことになりますが、それは専用の窓で無くしたかった切り替えそのものです。1日に何度も起きるなら、そのサイトに関しては包まないほうが得です。

拡張機能を残したまま窓を分ける経路

条件を拡張機能に絞ると、Macで残る選択肢は多くありません。

経路 アプリ内の拡張機能 ログインの分離 費用
WebCatalog 使えない。有料プランに内蔵の遮断 プロファイルで可能 2本まで無料、以降は月額5 USD
Chromeのアプリとして表示 作成元のプロファイルのものが使える 共有される 無料
SafariのDockに追加 Safari機能拡張のみ。アプリごとに切替 可能 無料
導入済みブラウザで包む道具 Chromeウェブストアのものがアプリごとに使える 可能 買い切りが多い

Chromeの経路が拡張機能を最も簡単に残せます。アプリがプロファイルそのものだからです。ただしログインも同じプロファイルに従うため、同じサービスで2つのアカウントを分ける用途には使えません。SafariのWebアプリはmacOS Sonoma 14以降でSafari機能拡張に対応し、アプリごとに有効と無効を切り替えられます。ここで詰まるのはストアの側で、目的のChrome拡張にSafari版が無いことが少なくありません。

4つ目が、この衝突のために選ばれる経路です。自前のエンジンを同梱せず、すでに入っているブラウザからアプリを作る方式なら、エンジンがChromeやBraveやEdgeそのものなので、ウェブストアがそのまま手元に残ります。拡張機能は普段どおり入り、アプリごとに使うかどうかを決められて、プロファイルはアプリごとに分かれるため、同じサービスの2アカウントも共存します。この方式で何ができるかはできることにまとまっており、作成の手数は使い方ガイドで確認できます。

同梱エンジンと引き換えに得ているもの

拡張機能が使えないことを欠落として見ると、取引が一方的に見えます。実際はそうではありません。自前のエンジンを積む方式は、他の経路が解き続けなければならない問題を最初から回避しています。

1つ目はブラウザの更新に対する安定です。Chromeは数週間おきに更新され、導入済みのブラウザを指す方式の道具はそのたびに影響を受けます。実体の場所が動き、バージョンが変わり、固定の経路を持っていた部分が壊れます。同梱の方式ではアプリの外側が動かないので、この問題自体が起きません。

2つ目はChromeが入っていないMacで動くことです。管理の厳しい業務用の端末、初期化した直後の環境、Safariだけで済ませていて2つ目のブラウザを置きたくない人。エンジンを持ち歩くアプリは、前提条件なしにそのどれでも動きます。

3つ目はOSをまたいだ挙動の一致です。同じアプリが同じエンジンで描かれるので、MacでもWindowsでも同じように振る舞います。両方の端末が混ざっているチームにとっては、拡張機能より価値が大きい場合があります。そうでなければ、同じ6個のサービスに対して手順書を2種類維持することになるからです。

代償は、ディスクとメモリと、空のままの拡張機能一覧で支払われます。アプリを10本開けば、1つのブラウザの窓が10枚ではなく、ブラウザのプロセス一式が10組動きます。メモリ8GBのMacでは体感に出ますが、16GB以上ではほとんど気になりません。この取引が得かどうかは、上の3つの問題が自分の環境で現実に起きているかどうかで決まります。

包まないほうがよいサイトもある

毎日開くサイトのすべてに窓が要るわけではありません。拡張機能という条件は、どれを包まないかを決める道具としても使えます。

拡張機能が3つ揃っていないと使えないサイトは、それ自体が答えになっています。特定の遮断ルールと、クリップの道具と、翻訳が同時に動いていて初めて実用になるページは、包んでも作業が移動するだけで消えません。この種のサイトは、依存している拡張機能ごとブラウザに置いて、ピン留めしておくのが素直です。窓を分ける目的は作業を減らすことであって、道具を増やすことではありません。包んだ結果として毎回ブラウザへ戻る動作が増えるなら、その1本は作らないほうが速く終わります。

週に数回しか開かないサイトも、理由は違いますが同じ結論になります。専用の窓の利点は反復から出てきます。Dockの決まった位置、いつも同じ場所に着地するキーボード操作、ブラウザ全体を黙らせずに止められる通知。木曜だけ開くものではこの習慣が育たず、ログインが切れたりURLが変わったりするたびに手入れする対象が1つ増えるだけです。

この2つで絞ったあとに残る数は、多くの人で3個から6個です。1日中開いているもの、特定の身元でログインしたままにしておく必要があるもの、別の作業をしながら見るもの。その一覧を拡張機能の条件に当てれば、道具は1回で決まります。絞り込みを生き延びたサイトこそ、パスワード管理を失ったときにいちばん痛むサイトだからです。

決める前に5分で試せること

機能の表だけで決めるのは危険です。手順は短く済みます。いちばん頻繁に開くサービスを1つ選び、候補の道具の無料の範囲でアプリを作り、その窓の中で3つだけ確かめます。月曜の朝と同じ手順でログインすること、実際の作業を10分やってみること、いちばん外せない拡張機能を1つ試すこと。

試すのは1本だけで足ります。無料の範囲は道具によって差があり、たとえばWebCatalogのBasicプランで作れるデスクトップアプリは2本、プロファイルは2つ、スペースは1つです。本番の構成を組むには足りませんが、窓を分けると1日の過ごし方が変わるのかを確かめるには十分な数です。

1つ目でパスワード管理の問題がすぐ表に出ます。2つ目でメモリの挙動と、エンジンの違いによる表示のずれが分かります。3つ目でこの記事の論点が決着します。定期課金を始める前に、また作業全体を移す前に判断できるのが利点です。あわせて、リンクを踏んだときに標準のブラウザで開くか、通知がアプリ名で出るかも見ておくと、20本作ったあとで直す手間が消えます。

道具を選ぶときに、機能の箇条書きより先に見ると速いのは雛形の一覧です。対応サービス一覧のようなページには300以上のプリセットからすぐ作れることが掲げられており、その並びから、その道具が想定している使い方が読み取れます。費用が買い切りか継続課金かは料金で先に確かめると3年後に効きます。判断が割れやすい点はよくある質問に集まっています。窓を与えるサービスの数を数え、その一覧に拡張機能が要るものが1つでもあるなら、選ぶ順番はそこで決まります。

よくある質問

WebCatalogのアプリでuBlock Originは使えますか?

使えません。アプリは同梱されたChromiumで動いており、Chromeのプロファイルとつながっていないため、ウェブストアの拡張機能を追加する経路自体がありません。広告とトラッカーの遮断はProとBusinessのプランに内蔵されており、一般的な用途はこれで足りますが、自作のフィルタは引き継げません。

Chromeウェブストアの拡張機能を入れれば、アプリでも拡張機能が使えますか?

使えるようにはなりません。ストアに出ているものは、新しいタブにサービスの一覧や壁紙やウィジェットを並べるランチャーで、デスクトップアプリとは別の製品です。ブラウザの中の見た目が変わるだけで、生成したアプリの中身には影響しません。

1Passwordの自動入力が効かないのはなぜですか?

ページ内での入力はブラウザ拡張に依存しており、その拡張が存在しないためです。既知のブラウザのプロセスを認識して入力する方式でも、包まれた窓を判別できないことがあり、同様の報告が利用者フォーラムに残っています。デスクトップアプリからのコピーと貼り付けは使えますが、拡張機能自体を残したい場合は導入済みのブラウザを土台にする経路を選ぶことになります。

拡張機能もアカウントの分離も両方ほしい場合はどうすればよいですか?

導入済みのChromium系ブラウザからアプリを作る方式が両立します。エンジンがブラウザそのものなので拡張機能は普段どおり入り、アプリごとにプロファイルが割り当てられるのでCookieとログインは分かれます。Chromeの「アプリとして表示」は拡張機能は残りますが、プロファイルを共有するため同じサービスの2アカウントは分けられません。

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