mac safari webアプリの置き場所と管理|作った後に効く決め事
mac safari webアプリの作り方そのものは、メニューを3回押すだけで終わります。詰まるのはいつも作った後で、どこに保存されたのか分からない、同じ名前が並んで見分けが付かない、消したはずなのに残っている、といった形で出てきます。この記事は手順の解説ではなく、作る前に決めておくと後で作り直さずに済むことを、置き場所・名前・呼び出し方・片付け方の順に並べます。
SafariのWebアプリが置かれている場所
この機能はmacOS Sonoma 14から入りました。それより前のSafariにはメニュー項目自体が無いため、同じことをしたい人は別のブラウザか専用の道具を用意する必要がありました。位置づけはAppleの資料に短く書かれています。
macOS Sonoma 14から、SafariでWebページをWebアプリとして保存できるようになりました。Webアプリは、Safariとは切り離して使うことができます。Webアプリは、通常のアプリさながらに使い勝手がよく、Dockから簡単にアクセスできます。 出典: support.apple.com
作ったものの実体は、ホームフォルダの中の「アプリケーション」フォルダに入ります。ディスク直下にある共通のアプリケーションフォルダではありません。ここを知らないと、Finderで探しても見つからず、作ったつもりが失敗したのだと勘違いします。Finderのメニューバーから「移動」を開いて「ホーム」を選び、その中の「アプリケーション」を開けば並んでいます。
置き場所が2か所に分かれていること自体は、日常では意識しなくて済みます。Dock、Spotlight、Launchpadのどれからでも呼び出せるからです。意識が必要になるのは、消すときと、数が増えて棚卸しをするときだけです。逆に言えば、その2つの場面のためにだけ、場所を覚えておけば足ります。
名前を決める作業が、後の見分けやすさを決める
作成時に入力する名前は、単なるラベルではありません。この名前が出てくる場所は少なくとも4か所あります。Dockのアイコンの下、Command+Tabの切り替え、強制終了のウインドウ、そしてシステム設定の通知一覧です。
つまずきやすいのは、同じ提供元のサービスをまとめて作ったときです。メール、カレンダー、ドライブを続けて作り、名前を初期値のまま確定すると、似た文字列が3つ並びます。アイコンもファビコン由来なので色味が近く、Dockの縮小表示では判別できません。
対策は作成時の一手間だけです。「メール 仕事」「カレンダー 仕事」「ドライブ 個人」のように、用途かアカウントを名前に入れておく。半年後に自分がどれをどの目的で作ったのかを思い出せる語を、1つ足しておくという考え方です。
名前は後から変更できます。Webアプリを開いてメニューバーのアプリ名から「設定」を選ぶと、アプリケーション名の欄があります。同じ画面でアイコンも手持ちの画像に差し替えられるので、ファビコンが小さくてDockで滲むサイトは、ここで正方形の画像を当てておくと視認性が変わります。10個を超えたあたりから、この差し替えの有無が探す時間に効いてきます。
起点にするURLを、トップページ以外にする
もう1つ、作る瞬間にしか決められないものがあります。どのページを開いた状態で「Dockに追加」を押すかです。押した時点のURLが、そのアプリを起動したときの入口になります。
トップページで押す人が多いのですが、実務では中のページを起点にしたほうが手数が減ります。絞り込み条件を付けた課題一覧、特定のプロジェクトのボード、仕事用の受信箱、集計済みのダッシュボード。毎回そこへ辿り着くために2回か3回クリックしているなら、その先を起点にすれば、その分が毎日消えます。
起点は後から変えられます。設定のアプリケーションURLの欄で書き換えるか、「現在開いているページを指定」を使う方法です。運用しながら「いつもここまで来ている」という場所が見えてきたら、そこへ付け替えるのが実用的です。
- 毎日開く入口が固定されているサイトは、その入口を起点にする
- 検索や一覧から都度たどるサイトは、トップページで問題ない
- ログイン後にリダイレクトされるサイトは、リダイレクト先を起点にしても同じ場所に落ちる
深くしすぎると、サイト側の仕様変更で真っ先に壊れる場所にもなります。表示期間や検索条件がURLに埋め込まれる画面は、期間が過ぎた時点で意味を失うことがあります。ログイン後に必ず通る画面か、一時的な文字列が入らない画面を選んでおくと長持ちします。
呼び出し方を2つ持っておく
Dockのアイコンを押すのが基本ですが、それだけだとDockが混んだときに探す時間が生まれます。呼び出し方をもう1つ用意しておくと、数が増えても速度が落ちません。
現実的なのはSpotlightです。Command+スペースで開いて、作成時に付けた名前の頭を数文字打てば、通常のアプリと同じように候補に出ます。名前を「メール 仕事」にしておけば「しごと」ではなく「メール」で引けますし、逆に用途を先頭に置く名前にしておけば用途で引けます。名前の付け方が呼び出し方に直結するのは、この理由です。
Command+Tabの並びにも独立した項目として出ます。Safariのタブだったときは切り替えの対象にすらならなかったものが、キーボードだけで前後に行き来できる対象に変わる。これがWebアプリ化で実際に日常が変わる部分で、見た目が変わることではありません。
Launchpadにも並びますが、数が増えるとページ送りが発生するため、探す手段としては優先度が下がります。フォルダにまとめられるので、作った数が20個を超えるようなら、業務用と個人用でまとめておくと視界が整理されます。
Dock側の設定も、数が増える前に見ておく価値があります。システム設定の「デスクトップとDock」で、サイズを小さめにしてカーソルを乗せたときだけ拡大する形にすると、並ぶ数が増えても見分けが付きます。Dockを画面の下ではなく左右に置くと、横に長いディスプレイでは縦方向の余白を使えるため、同じ大きさのまま並べられる数が増えます。並べ替えはドラッグで行えるので、いちばん頻度の高いものを端に寄せておくと、カーソルの移動距離が短くなります。
窓の大きさと位置は、閉じたときの状態がおおむね残ります。チャットは右端に細長く、集計画面は中央に広く、といった配置を一度作っておけば、次に開いたときも近い場所に出ます。毎回窓をつかんで動かす操作が消えるので、並行して開くものが多い人ほど効きます。
ログインが分かれることを前提に運用する
作ったアプリを最初に開くとログイン画面が出ます。これは失敗ではなく仕様です。
Webアプリは、Safariとは別に機能します。閲覧履歴、Cookie、Webサイトデータ、設定情報はSafariと共有されません。そのため、Safariプロファイルを使う場合と同様に、ブラウズをほかとは切り分けることができます。 出典: support.apple.com
運用の面では、この分離が2つの結果を生みます。1つは利点で、同じサービスから2つ作れば2つのアカウントを同時に開いたままにできること。仕事用と個人用のアカウント、テナントの違う管理画面、2つのワークスペースが、切り替え操作なしで並びます。
もう1つは手間で、掃除もアプリごとに必要になることです。Safariの履歴やWebサイトデータを消しても、Webアプリ側のログインは残ります。逆にWebアプリの中でサインアウトしても、Safariはサインアウトしません。共有端末で使う場合や、退職する人の端末を回収する場合は、ブラウザだけ見て終わりにすると取りこぼします。
各Webアプリの設定にはプライバシーの欄があり、そのサイトのCookieとキャッシュだけを個別に消せます。Safariのデータには触れないので、1つだけ状態を初期化したいときはここが最短です。
使わなくなったものを片付ける
増やすことより、減らすことのほうが忘れられがちです。Dockからアイコンを外しても、実体はホームの「アプリケーション」フォルダに残ります。外した本人は消したつもりでいるので、1年後に開いたときに見覚えのないアプリが並んでいる、という状態になります。
消し方は通常のアプリと同じで、そのフォルダからゴミ箱へドラッグするだけです。あわせて確認しておくと良いのが、システム設定の通知一覧です。消したアプリの行が残っていることがあり、通知の設定を見直すときに紛らわしくなります。
棚卸しの目安を1つ挙げると、3か月開いていないものは消してよい部類です。作り直しは1分で済むうえ、起点URLと名前を控えておけば同じものが再現できます。溜め込む理由がほとんどありません。
Macを買い替えるときに起きること
移行のときに前提を1つ変えておくと、無駄な調査をせずに済みます。作ったWebアプリは、ログイン状態まで含めて完全に同じ状態が移るとは限らないという前提です。
実務的には、次の2つを控えておけば移行後の再構築は短時間で終わります。1つは各アプリの名前、もう1つは起点にしていたURLです。この2つさえあれば、新しい端末で同じ数だけ作り直しても、10個で10分程度の作業です。差し替えたアイコン画像を使っている場合は、その画像ファイルも一緒に保管しておきます。
裏を返すと、作った内容がどこかに一覧として残る仕組みを持っているかどうかが、端末の入れ替えのときに差になります。標準機能はフォルダの中身がその一覧に当たるため、移行前にフォルダを開いてスクリーンショットを1枚撮っておくだけでも、後の作業がだいぶ楽になります。
数が増えたときに、標準機能では埋まらない行
ここまでの内容は追加の費用が0円で実行できます。Sonoma 14以降のMacであれば、今日から試して、足りるかどうかを自分で確かめられます。まずこれを試さずに道具を探すのは順序が逆です。
そのうえで、標準機能のままでは空欄が残る行が3つあります。1つはエンジンで、WebKit以外は選べないためChromeウェブストアの拡張機能は動きません。2つ目は作成の手数で、サイトごとに開いて名前を考えてアイコンを当てる作業が毎回発生します。3つ目は一覧性で、何をどのURLで作ったのかがフォルダの中身としてしか残りません。
この3つが効いてくるのは、作る数が増えたときです。専用のWebアプリ化ツールを見るなら、機能の箇条書きより先に雛形の並びを見ると判断が速くなります。300以上のプリセットからすぐ作れる形であれば、URLもアイコンも名前も選んだ時点で埋まるため、上の2つ目と3つ目がそのまま消えます。自分が毎日開くサービスが含まれているかは対応サービス一覧で先に確認できます。窓やリンクの挙動をどこまで指定できるのかはできることに整理されており、作成手順の細かさは使い方ガイドで見当が付きます。
費用の桁も先に把握しておくと迷いません。標準機能は0円、専用のツールには3アプリまで無料で、それ以上を作るときに3,980円の買い切りへ移る形があります。月額課金の製品では3年間の合計が28,700円前後になるものもあり、同じ「サイトをアプリにする」でも総額の幅は大きく開きます。線引きは料金にまとまっており、導入前に出やすい疑問はよくある質問に集まっています。
よくある質問
SafariのWebアプリはどこに保存されますか?
ホームフォルダの中の「アプリケーション」フォルダです。ディスク直下の共通のアプリケーションフォルダではないため見失いやすい場所ですが、Finderの「移動」から「ホーム」を選べば辿り着けます。DockやSpotlightからはどちらにあっても呼び出せます。
作ったWebアプリの名前やアイコンは後から変えられますか?
変えられます。Webアプリを開き、メニューバーのアプリ名から「設定」を選ぶと、アプリケーション名とアイコン、開く先のURLの欄があります。ファビコンが小さくてDockで滲むサイトは、ここで正方形の画像に差し替えると見分けやすくなります。
Dockからアイコンを外せば削除したことになりますか?
なりません。Dockから外れるだけで、実体はホームの「アプリケーション」フォルダに残ります。完全に消すにはそのフォルダからゴミ箱へ移します。使わなくなったWebアプリが気づかないうちに溜まるのは、この違いが原因です。
macOS Sonoma 14より前のMacでも同じことはできますか?
Safariの「Dockに追加」は使えません。Chromeの「ページをアプリとしてインストール」を使うか、サイトをアプリにする専用の道具を導入する形になります。どちらを選ぶかは、拡張機能が必要かどうかと、作る個数で決めるのが実際的です。